November 25, 2007

船便がとどきました。

北京から送った船便が、昨日届いた。
三週間弱、予想よりもとっても早いご対面。

日本語でことを済まそうと、現地の日本企業ブランチに連絡を入れたのが、たしか一月前くらいのはず。
「北京から日本に送る荷物は、とっても高いよ」と伺っていたのだけど、いただいた見積書は、私達の想像をまるで超えていた。
「引越し」とは言っても、家具つきのマンションで暮らしていた私達、さすがに本は多いけれど、その他は身の回りの衣類やお土産品ばかり。嵩のある荷物でもない。ダンボールにしたら、少し大きめのもの(みかん箱くらい)で7、8個になろうか。
実際にいただいた見積もりは、余裕を持っても3立方メートル、とのことだった。
3立方メートルというのがどのくらいのものかイメージがわかないけれども、たしか数年前、大手引越し業者の国内単身者用の引越しパックが2立方メートルでだいたい2万円くらいだったような気がする。
だから、単純計算で10万は覚悟…と思っていたのだけれども。
出てきた見積もりは、船便でその3倍、航空便では5倍のお値段だった。
海外引越しというと、大体は企業の方が行うのだろうから費用は会社持ちで済むのかもしれない。
しかし、私達のようなタイプの滞在者には、おいそれと払える額ではないのである。
ここでも、海外での暮らし、というものがいかに大変であるか、またその中でも留学や企業の海外赴任のように整ったシステム外の滞在者にとって難問が多いかを、痛感せざるをえなかった。

引越し業者についで浮上してきた手段が、郵便局経由での宅急便、それから物流会社経由での宅急便。
結局引越し業者は見送って、Nさん・社員さん方のお力をお借りし、料金などを問い合わせていただいた結果、国際郵便局から宅急便を送ることにした。

引越し業者と宅急便の、料金に次ぐ違いは到着までの時間だ。
引越し業者が発送後航空便1週間、船便2週間ほど、というのに対し、郵便局経由の宅配便では、航空便1ヵ月、船便2~3ヶ月、といわれた。

それから、手間とリスク。
引越し業者は、梱包もしてくれるし(自分たちでやるから、と言っても、料金は割り引かれない)、自宅まで引き取りに来てくれる。
郵便局は、梱包は基本的にある程度済ませてから国際郵便局に直接持込し、担当者が荷物のひとつひとつを確認するのを待って封をするスタイル。

私達は結局、全て船便の形で荷物を送ることにした。
私の本は、大半を泣く泣く捨ててきた。
航空便にしたかったお土産などは、ちょっと大変だけれどもスーツケースにぎゅうぎゅう詰めにして、飛行機で持ってきた。
ふたつあるスーツケースの片方は、お土産だけで一杯になった。
もうひとつのスーツケースには、身の回りの衣類の一部と、四川先生がすぐに使いたい資料のみ。
それでも、お互い3つ~4つの荷物を抱え、体中に荷物を縛り付けているような出で立ちでの帰国となった。
だが言い換えれば、それだけで済んでしまうほどの荷物量だったということでもある。

そんなわけで、荷物が届くのは、年末くらいかな、と思っていた。
でも結局、3週間ほどで届いた。
案外やるじゃん、と思った。
終りよければ全てよし。
こうして住みなれた書斎でキーボードを叩いていると、まるで夢の中の出来事だったかのような、はるかな北京である。
瑣末なところからだんだんと記憶が薄らいでいく。
それで希釈された「印象の中の北京」は、なんだかとても、親しみ深くて味わい深い町のように思える。

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November 02, 2007

世界遺産に・2。

Sn390604四川先生の両親と、万里の長城を訪れた。
ケーブルカーで上ったのだけど、ただでさえ風が冷たくなってきた北京。
山の上にある長城は、とても寒かった。
風がとても強くて、ぐらぐら振り子状に揺れるケーブルカーも恐ろしく(笑)、ケーブルで上った先では、手がかじかんで温度を失っていた。

歴代の皇帝が2500年かけて完成させたという長城。
車がケーブルカー乗り場に近づくにつれて、山の丘陵のいたるところに、長城を見ることができる。
よくもまぁ、こんなものを作ったなぁ、とつくづく驚かされる。
北京に来た当時は、大陸のスケールの大きさに驚いたけれど、その締めくくりがこれ、といった感じだ。
中国って、すごい。

そして今日で私とはるの北京暮らしもおしまい。
この記事が皆さんの目に触れる頃には、既に飛行機に乗っている予定です。
初夏の光まぶしい空は、いつの間にか秋の空気透き通る空に変わっていました。
五ヶ月間は、本当に短い間の出来事のようにも思われます。
名残惜しい、北京。
堪能した、というには余りにも出不精ではありましたが、それなりに、ゆるゆると楽しい暮らしをさせてもらったように思います。
もちろんご時勢柄、心配なことも多々あったけれど、今となってはそれも良い思い出。

いつかまた、四川先生や、大きく成長したはると一緒に、それから今はおなかにいる子も一緒に、北京を訪れられたらいいなぁ。
(でもその前に、自分だけで遊びに来てしまうかも!)
楽しい北京、心残りは次の機会に見送って、四川先生の両親と一緒にまずは生まれ故郷へ。それから四川先生と一緒に、鎌倉に帰着します。
というわけで、このブログは、また1週間ほどお休みします。

それでは皆さま、来週末まで、再見!

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November 01, 2007

世界遺産に・1。

Sn390581皇帝が春分・秋分に豊作祈願を行ったという天壇の記念殿、ここをぜひ訪れてみたかった。
ここ数年「いのり」というものに興味がある。
いのること、つまり宗教それ自体というよりも、いのりという行為をとりまく周辺環境に、なにか心惹かれる。まだ、一体何に惹かれるのか、うまく言えないのだけれど。

よくわからないけれど気持ちのいい場所、というのが存在する。
なぜ気持ちがいいのかわからないけれど、気持ちがいい。
その「なぜ」にあたる部分と、いのりを行う場所で感じる奇妙なすっきり感には、共通点があるのだと思える。
そこに、とても興味をそそられる。
その「すっきり感」「なぜ」の、答えが。

科学以前の世界ではよりそれを身近に感じられただろうと思う。
だとしたら、国の主が、わざわざいのりを捧げるために作った場所というものには、ただの史跡という以上に、意味があるのではないかと思われた。
世界遺産に登録されているという建物自体には、実はあまり興味がなかった。
この場所それ自体の意味が、知りたかった。

もちろん、一度訪れたからといって、わかるものではなかった。
儀礼に使われた器類や、歴史の展示も、中国語がわからないし、英語をゆっくり読む気力もなく、内容はわからずじまい。
それでも、やはり感じるところがあるというか、すぅっと胸が晴れるような思いがした。
勉強してから来ないとわからないな、と思うこともあったけれど、やっぱり「すっきり」した。
「いのり」というところに潜む何かを、もっと探ってみたいと思った。

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October 31, 2007

大陸果実。

Sn390559北京に来て、果実をよく食べるようになった。
日本ではみかけないような珍しい果物が、たくさんある。
この日は、お気に入りの果実「ポメロ」と、新しく見かけた不思議なもの、写真で見たことはあったけど、初めて食べるランブータンなどを、買ってきてみた。

こちらでは、果実は重さで値段が決まる。
欲しいものをビニル袋に入れて、係員に渡して重さを量ってもらい、それに応じた値札バーコードが貼り付けられる仕組み。

だから、好きなものを好きなだけ買える、というのが嬉しい。
ちょこちょこ買ってみて、試してみるということも、できるのだ。

Sn390562この日購入したのは、左上から、海南島のマンゴー、ポメロ、ランブータン、ロンガン、そしておそらくサンザシと思われる、謎の果実。
ポメロがだいたい小玉スイカくらいの大きさ。
これはサクサクした歯ごたえのあるグレープフルーツに似た果実で、私がもっとも気に入った果実!その大きさを大体2日でひとつ食べきってしまう、もちろん一人で。
ちなみにお値段は、その大きさで200円弱(!)。
何度か日本に来たことのある中国の方は、「日本は果物が高い!」と嘆いていた。
ランブータン、ロンガンは中が半透明で、食感はライチのよう。
それぞれ独特の香りがあるので、お好み…といったところか。
サンザシのようなものは、砂糖で煮付けないと食べられなさそうな感じだった。
海南島のマンゴーは、大きいのが特徴。そして皮は緑色。
マンゴーと言うと、手のひら大のものをイメージするけれど、その5倍くらいあるので、マンゴー好きにはたまらないだろう。

朝に食べ慣れないフルーツを味わいながら、ぼんやりした頭のままでラッシュのはじまった町を見下ろしていると、ああ、外国にいるんだなぁと思う。

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October 30, 2007

家族、水入らずで。

今日からの4日間は、私にとって北京最後の4日間。
寂しくもありますが、楽しくわくわくすることも、あるのです。
それは、仙台から、四川先生のご両親がみえること。

北京赴任が決定した当初、しきりに遊びに来てくださいとお誘いしたのだけれど、遠いから行けない、と仰っていたのに。二人目妊娠が発覚したら、ありがたいことに「じゃあ行かなくちゃ!」と仰ってくださった。
一歩先に帰るはると私を迎えに来てくださるという名目です。
その後、私の母と、四川先生の母(ふたりは40年来の親友です)が一緒に来る予定だったところ、私の祖母が急病で入院、急遽四川先生のお父様がご一緒に、夫婦で来てくださることになりました。
図らずも、家族3代、5人での旅の、実現です。
お二人とも北京が初めてなので、一緒に観光しつつ、はるの成長ぶり、特におしゃべりの発達ぶりを見ていただこう!と思っているところ。
…ただし、そのはるについては、懸念も多々、あるのですが…。

北京に来てから、外食するたびに、店員さんが構ってくださっていたはる。
中国の多くの子供たち同様、店員さんと遊ぶのが、外食の楽しみの一つになってしまいました。
…つまり、自分から声をかけて、遊んでもらいに行ってしまうのです。
何度か書きましたが、こちらの人たちは老若男女問わず子供好きが多いらしく、皆さんとてもよく子供の相手をしてくださいます。
はるは覚えた中国語「ニーハオ!」と、「フーユェン!(店員さん!)」という言葉を繰り返して満面の笑顔攻撃、自らお腹が満ちると遊んでもらいに出かけていってしまうのです…。
近頃では「おねえしゃん!」と言って、抱きついていきます。
こんな様子、おじいちゃんおばあちゃんが見たら、一体なんて仰るのやら…

お盆休みも帰らなかった我々。
今晩は、お正月(お母さんとは5月)以来の、久々の再会です。
北京の素敵なところ、たくさん知って欲しいなぁ、と思います。

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October 29, 2007

千年の時を飲む。

Sn390546北京在住のAさんに教えていただいた中国茶館へ出かけた。
中は中国家具でまとめられていて、きっとお好きですよ、と教えてくださった。
Aさんのご主人は、北京にある中央美術学院――中国では芸術系の最高学府、日本で言うと東京藝術大学にあたるポジションの学校――で、建築の教鞭をとっておられる。
昨日アップした「擁和宮」をおすすめくださった美術家Tさんが、私達の北京渡航にあたり、Aさんをご紹介くださったのだ。
本当に、いろいろな方からたくさんの温かさを頂いて、毎日が積み重ねられているように思う。

Sn390547Sn390549お店は擁和宮の入り口から、西へ伸びる通りにある。
この通りには、孔子を祭った1306年建造の国家博物館もあり、並木道が続く昔ながら(?)の路地という感じがして、雰囲気もいい。
おじさんたちが青空将棋に興じていたり、擁和宮への参詣客相手の線香屋さんもある。擁和宮前の通りは、ほとんど全部がこの線香屋で占められていたのだけど、国家博物館へ続く道・国子藍街にある線香屋は、古書店のようにひっそりと、並木の下に佇んでいる。

Sn390551茶館・留賢館の名は、孔子の教えからとられたものなのだという。
ドアを開けると、その薄暗さにまず驚いた。
開けた先の空間がとても小さかったというのもあるが、外の光があまり差し込まず(西に日が傾いていたせいか)、ぼうと灯るオレンジ色の灯りの下に、落ち着いた牡丹色のチャイナ服を着た女性が座っていた。
茶館は通りと同じように西に伸び、小さな空間が、ちょっと大きな販売スペースになって、長ひょろい喫茶スペースへと続く。その間に徐々に光も増していくのだ。

Sn390555Sn390552飾り棚には、茶壷(いわゆる急須のこと)や、茶杯が並び、その棚で区切られた各スペースが、個室のような私的空間を作り出す。
私達は、一番入り口の、ソファ席に座った。
ベンチのような、中国式の座面の低いもので、木でできている。背には、色とりどりのクッションが並べられて、アンティークの生地がパッチワークしてあったり、中央にちょこんと、民族刺繍があしらわれていたりして素敵だ。
茶芸を楽しむのは、初めての体験。
実は私は台湾で茶館に行っているのだけど、おみやげ物をうるお茶屋さんの一角のスペースでのパフォーマンスだったから、こういう本格的な茶館は、初体験になる。

あの、入り口にいた牡丹のひとが来て、いろいろとお茶について説明をしてくれる。
お茶を選ぶと、それを目の前で「茶芸」でいれてくれるのだ。
お茶道具についても、ひとつひとつ解説してくれる。
類推を含んでいるので、正式ではないかもしれないが、どうも、お茶をいれる道具は二種類に大別できるようだ。
お茶によって、使い分けるのだそうだ。

Sn390556一つ目のグループは蓋付きの茶杯&背の高い聞香杯とお猪口大の飲杯。
二つ目は茶壷と飲杯で、この飲杯は、聞香杯とセットのものよりもひとまわり大きい。

香りのあるものは、蓋付きの茶杯でいれる。
香りのいいウーロン茶、凍頂烏龍茶や鉄観音などは、これを使うのだそう。
そして飲むときは、まず聞香杯にお茶をいれ、飲杯を上にかぶせて、ひっくり返す。
さかさまになった聞香杯を、飲杯のふちに沿って円を描くようにまわすと、中からトクトクとお茶が出てくる。
そして聞香杯に残った香りを楽しんでから、飲杯でお味を楽しむのだという。

茶壷を使って入れるものは、香りの少ないプーアル茶など。

どちらの場合も、事前に茶器をお湯で温め、1煎目は捨ててしまう。
香りのあるお茶は、2煎目も。
これは、茶葉についている塵などを洗い落とす役目があるのだという。
蓋付き茶杯や茶壷から入れられたお茶は、「茶海」と呼ばれるクリーマーのような器に一旦移してから、聞香杯や飲杯にいれられる。

四川先生は、烏龍茶の一種・武夷岩茶の「水金龍」というものを(写真右の、色の濃い目のもの)。
そして私は、名前に惹かれてしまった「千年芙茶」。

Sn390553ひと抱えもある竹籠の中に、大事に入れられた「千年芙茶」。
600年から900年の古木からとれた、プーアル茶なのだそう。
プーアル茶自体、「黒茶」といって、長い時間発酵させるもの。
30年ものなど、時間を経た方が品質が高いらしく、この千年芙茶も、古木で採取されてから、さらに長い時間を経てきただろうと思われる。
専用の、ペーパーナイフのような薄い刀で削ぎとって、お茶をいれる。
(ちなみにこの茶葉も、この状態で販売されているのだけれど、ひとつ七万円もするのだ…)

千年前といえば、だいたい安倍晴明が没した頃。
もうそれだけで、うわぁ、と感激。
千年という時間の集積を液体にして飲んでいるのだ、と思うと、なんともいえない気持ちになる。
秋風ふく路地のあちら側は孔子を祭り、室町時代の日本からの留学僧も受け入れた場所。
悠久の時の流れに思いを馳せ、香りの奥底に広がるなにかに身を委ねてゆっくりと過ごす時間は、なにものにも変えがたい贅沢である。

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October 28, 2007

中国の中の異国へ。

Sn390541「北京シック!」と仰った方がいた。
渡航前に、北京のお話を伺った美術家・Tさんだ。
彼女は今年3月までの一年間、北京の美術大学に留学なさっていて、こちらの生活事情をいろいろと教えてくださった。
Tさんとは美術検定関係の方からご紹介いただいたご縁だったのだけど、Tさんのお話を伺っていると、その時はまだ見ぬ北京という街がとても素敵な場所にじんわりと思えてきたのをはっきり覚えている。
そして今、私もTさんと同じように、北京に後ろ髪を引かれる思い。

Tさんが「とても良かった」とオススメくださった場所が、擁和宮。
ここはラマ教の寺院。
中国でありながら、他の伝統的建造物とはちょっと違った異国風の趣がある。

Sn390535この日は通訳さんに徹して、私の行きたいところに連れて行ってくれた四川先生が、急に目を見張り出した。
「元代の文化が混ざってる…」
彼によれば、目の醒めるような青に金で彩色を施すところや、装飾のディテールが、中国オリジナルのものとは違って、モンゴルで見てきたものに似ているのだという。
それまで文字を持たなかったモンゴル文化に、文字という革命が起きたときのこと、フビライに仕えた帝師パクパという人のお話など、全く文化的背景を知らずに訪れた私に、いろいろと教えてくれる。

Sn390534「ほら、狛犬も、ちょっと違うでしょう」と言われ、見あげてみると、首元をアクセサリーで飾った、お洒落な狛犬が。
「こういう、玉器の形とか、そもそもこういうのをつけていること時代、元っぽい」と教えてくれる。
元といえば、私達が住む鎌倉とゆかりが深いような気がしてならない国。
時代が同じで、二度の元寇の際は鎌倉幕府との戦いであったし、それにマユツバ伝説ではあるけれども、義経が奥州を経て元に渡りチンギス・ハーンになった、なんていう話もある。
ちなみにこの装飾品、密教系の仏具のよう…
調べてみたらそれもそのはずで、ラマ教とはチベット仏教の俗称。
チベット仏教の中にもいろいろな宗派があるようなのだけど、そのあらゆる宗派の最終段階で、具体的に悟りを開くための手段として密教が据えられているのだそう。

Sn390539寺院の壁というか窓というか、明り取りの装飾もまた、一風変わった感じ。
中は撮影禁止なのだけど、大きな像の前に跪いて、祈りを捧げる人がとても多い。
お坊さんや尼さんとおぼしき人たちの姿もちらほら見えて、中にはベンチに腰掛けてお経を唱えているお坊さんもいらした。
日本の線香と言えばだいたい手の指先から手首くらいまでの大きさだけれど、あれをドラえもんの「デカデカライト(だったろうか?あの、照らしたものを巨大化させるライトは)」で大きくしたような、大きな花火のような、巨大な線香をくゆらせて、老若男女(とくに若い人が多かったように思う)が祈りを捧げる。
ここは、聖地なんだなぁと、実感。

Sn390542境内の一角に、マニ車をみつけた。
これを一回廻すと、お経を一回唱えたことになるというありがたい代物。
私が廻していたら、早速目をつけたはるが、「はるも!はるも!」と大騒ぎ。
なんでも玩具になるので、(とくにこういう回るものは大好き)楽しげだ。

Sn390531Sn390537銀杏並木に、秋風がすっと通り過ぎていく。
観光客も多い。
この日はドイツ人の団体さんがいた。
…ドイツの蝶?も…

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October 27, 2007

北京料理の雰囲気は…

Sn390454「魚の唇のスープ」がある北京料理のお店・北京宮。
ここはとっても雰囲気が良く、インテリアがたまらなく好きな場所でもあります。
Nさんに北京最初の夜につれてきていただいたお店で、私達一家にとっては思い出深いほか、もちろんお料理もおいしいので、四川先生はお友達とのお食事などに、時々訪れている模様。
私とはるは先生のお供で出かけたこの日が、二度目です。

うす暗くも懐かしく落ち着く照明は、ライトを包む紅い絹の火屋と、壁の落ち着いた紅のせいでしょうか。
(色彩心理学では「赤い壁の部屋に住むと興奮しすぎて、極端な場合発狂」なんて書かれていましたが、ここ・中国の落ち着いた紅の色を見ていると、とてもそんな風には思えません。もともと赤という色は、太陽の色であり、人間の血液の色。こころまで温めてくれる効果があることを、ふと思い出しました)

Sn390458テープルセッティングもまた素敵で、古いの中国家具(清代?)の上にシルクのテープルセンター、その上にガラスの円卓が乗っています。
ひとりひとりの前には、白い大きなお皿の上に、これまた清代の風俗を焼き付けた絵皿がおかれ、上には紅いナフキン、そして右手に、箸(日本では横に置きますが、中国では、立てて置くのがならわしです)。箸置きは、写真ではちょっと見づらいですが、磁器の獅子。獅子の背に、お箸をおくのです。
それに、スープ用の小碗とレンゲ、ビールグラス。
とてもしっとりと上品なコーディネートです。

Sn390446Sn390461その他、店内で驚かされるのは、素晴らしい木彫の数々。
浮き彫り、透し彫りなど、様々な樹が繊細な装飾に彩られ、そのひとつひとつが身の内に時間を蓄えたことによって、静かな鼓動を秘めているかのよう。
ここには確かに、私達の先祖が古来憧れ、尊んできた文化の名残が、はっきりと脈打っているのです。

Sn390459Sn390447Sn390464私のお気に入りは、なんといっても絵皿。
美しくて繊細な彩色。思わず手にとって後ろを見てみると、故宮博物院と書かれていました。ミュージアムグッズなのでしょうか?(まだ故宮はもちろん、中国美術館にも行っていないので、詳細はわからないですが…期待は高まります!)
残念ながらこのお皿で食事するわけではなく、あくまで「ディスプレイ」のよう。
テーブルに座ると、テープルクロスの上にナフキンが敷かれ、一番下のお皿が置かれ、その際に絵皿から別の白いお皿に変わります。
憧れの中国家具とともに、私の「いつか欲しいものリスト」の上方には、この絵皿が燦然と輝くことになりました。

Sn390453店内にあるいろいろ面白いものは、はるも気に入っているよう。
とくに、彼のお気に入りは、亀。
この亀は背に鶴を乗せており、ご存知のように長寿の象徴でもありますが、目にする機会が多いせいか、はるは「つる」と「かめ」を発見するのがとても上手になりました。
「はる、かめ、しゃしんとる!はい、にこー!」と言いつつ笑みを浮かべてしゃがんでいるところです(口も達者になってきたこと)。

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October 26, 2007

コラーゲン食?

Sn390442以前ちらりと書いた、ちょっと面白い料理です。
魚の唇のスープ!
そういえば、大きな魚は唇がおいしいと、美味しんぼでは「ハタ」「アラ」などの九州の魚を例にあげて説明していたお話がありましたっけ。

ぷるぷる、ちょっともちもちの食感は、食べていて楽しく、唇で唇を味わうのもまた楽し?
北京料理のお店、「北京宮」で、いただけます。

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October 25, 2007

アンチエイジング食に挑戦。

Sn390511宮廷料理を食べさせる、ちょっと面白い店があるという。
私達が住んでいる区にある、大きな公園の側にある宮廷料理、とくに宮廷点心がオススメというお店に出かけた。
14:30までがランチタイム、17:00からがディナータイム、と表記されているのだけれど、私達が出向いた16時でも、お店はちゃんと開いていた。
(※中国の他店舗でもそういうことがあったのだけど、中休みのないお店が多いらしい。照明も消え、音楽もなく、従業員はテーブルの片隅で昼寝中だったりして、実質お休みなのだけど、それでも料理を注文すると食事ができるのだ。静かだし他にお客さんもいないので、多少の不便を気にしなければゆっくり食事ができるというメリットも!)

頭にはおおきな花をあしらった帽子。刺繍華やかなチャイナドレスの足元は、高下駄のような!特徴的な靴。これは宮廷風俗なのかしら。
公園の中とあって緑も多く、その中のヴィラの一室に案内される。
細工の施された欄間の後ろに照明が隠されていたり、窓枠ほかちょっとした内装も素敵で、階段の手すり下に添えられた浮き彫りは、吉祥紋・桃の模様。
それぞれ個室で食事するあたりがなんとも素敵で、雰囲気をたっぷり味わいながらお食事をいただくことができる。

Sn390514そこで私が食べてみたいと思ったものは…
宮廷で愛されていたアンチエイジング食!
「あるもの」が入った、カスタードタルト。
「あるもの」という、含んだ言い方をするのは…名前にひるんで、食べられなかった人もいるからだ(あえて誰とは言うまい)。
「なにか」がカスタードの生地の中に混ざっているのが、写真でもわかるだろう。
その「なにか」とは…「カエルの脂肪」!

Sn390516アップにすると、こんな感じ。
左側に、ツブツブ状に見える半透明のものがカエルの脂肪のよう。
それ自体にはお味がなく、ゆる目のくず餅状でふるふるする他、食感にも特徴はない。
カスタードと一緒に食べると、全く分からないほど。
癖やにおいなどもなく、カスタードもあっさり目に仕立ててあり、強いていえばタルトの油が強いかな?というくらいで、食べ辛いということもない。
もし、それが入っていると知らなければ、普通のあっさりしたカスタードタルトだと思うはず。
…そんなわけで、カスタード好きのはるも、興味津々の私も、ぺろりと平らげたのだけど…。
にくにくしげに、ビール片手に見守る人、ひとり。
異文化まして医食同源の国で、新しいものを試さないなんて、勿体無いなと思うのだけど!
たぶんエスカルゴを「カタツムリ」と聞いて抵抗するのと、同じようなものだろう。

もっともこちらは、エスカルゴに比べると、お味が「これじゃなきゃ!」と熱愛するほどのものでもないので、ハナシの種と美容のために、食べるタイプのお品かもしれない。
そのせいか「俺は別に肌しわしわでもいいもん」とふてくされる人もいますが。

Sn390513ちなみにここで食べてとっても美味しかったのは、蓮根の間にフォアグラを挟んだお料理。
厚めに切った蓮根に、同じ厚みのフォアグラ。サクサクシャッキリ、ムチモチ、またシャッキリという食感がいいし、お味の相性も抜群。
朝陽公園となりの郡王府にある「北京半島明珠酒家」、気になったらぜひ、一度。

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