March 06, 2011

書籍に掲載されました

本にNPO活動のインタビューが掲載されました!
『100人で語る美術館の未来』
昨年開催された同名のミュージアムサミットの書籍です。タイトル通り、さまざまな立場から自由に美術館について語るシンポジウムで、書籍でもそのスタイルを踏襲し、当日の基調講演や、ワールドカフェの議論、神奈川近美、ルーヴル美、イザベラ・ステュアート・ガードナー美術館の鑑賞プログラムの紹介はもちろん、さまざまな立場からのインタビュー追録もしています。
その追録部分に僭越ながら私めも掲載していただきましたので、もしよろしければ皆様にご覧いただけましたら幸いです。
書店等でお見かけの際には、ぜひページをめくってくださいませ。

『100人で語る美術館の未来』

書籍は書店で購入もできますが、財団さんのご厚意で、私から直接申し込むと2割引き(2,625円→2,100円)にて購入できるとのことでした。もしご希望の方がいらっしゃいましたら私宛に直接ご連絡ください。

※※※このブログをご覧になっている方でも、私と直接面識のない方のご連絡はお断りしております※※※

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February 25, 2010

そして次のWSへ

先週大きなWSが終わり、今週末はまたじつはWSを控えている。
といっても、スタッフさん向けの研修のものなので、新たな開発というわけではない。
何度かやってきてこなれた自家薬籠のオー・ド・トワレづくりのプログラムをおこなう。
そこに、ちょこっと新しいこころみを加える予定。
インヴィテーションを週あけに発送し、いま私はテキストの改訂とツールづくりの真っ最中。
これがまた、楽しいのです(笑)。
かわいいもの、きれいなものって、どうしてこう、幸せな気分になるでしょうね。

週末は「100人で語る美術館の未来」ミュージアム・サミット、というシンポジウムに参加し、二日目の午後を失礼して、WSを行う予定。
シンポジウムも素晴らしいお話が伺えそうで楽しみだし、お気に入りのオー・ド・トワレプログラムでは、みなさんがつくる素敵な香りがとても楽しみ。
意識を外に向けるシンポジウムと、意識を内側からすくいあげるWS、わくわくとする週末に、なりそうです。

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February 20, 2010

昨日、素晴らしいワークショップが行われた。
とても素晴らしい時間だったと思う。
作家・松谷さんのお人柄や人間的な魅力、生き様、そこから発せられる言葉。美術館さんの鮮やかなご対応と、それを陰で支えてくれたスタッフの力が大きかった。
皆さんに心からの感謝を申し上げたい。

その中で私は自分の力のなさをとても感じて、うちひしがれ感を抱いた。
努力不足、経験知不足、そしてなによりも自分がいかに繊細でなく雑な人間かということを思い知らされ、うちのめされた感じがした。

自分としてできる最大限の関わり方で、この二週間は取り組んできたつもりだった。
今週に入ってからは、食事をする間も惜しくて食事は1日に1食と軽いおやつを1回程度だったし、寝る時間も惜しくていつもの半分の4時間程度、それでもやっぱり、やりきれなかったわけなのだ。日中はこどもの用事もある。短い睡眠時間の中で何回も授乳で起こされる。予想はしていたけれども母乳が少なくなったようで、いつもよりも起こされる回数が多かった。体力的には結構、がんばっていたつもりだったのだ。
でもそれは単にそれだけ、物理的な時間と仕事のクオリティというのは必ずしも一致しない。その間に能力が介在しなければ、クオリティが右肩あがりにはならない。

自分はなにもできないんだ、ということをとても思い知った。
なんのために自分はやっているのだろう、とも思った。
新しいいい経験ではあった、けれどそれをよりよいものにできたはずなのに、自分にはそうできなかった。そこがとても、悔やまれるのだ。

どうも私は「企業の理論」に似た部分で動くところがある。
もともとそれが好きじゃなくて、けれども食わず嫌いで批判するのはもっと好きじゃなくて、足を突っ込んだはずなのに、どっぷりそこに浸っていたわけなのだ。皮肉なもの。
「できないといわずにできる方法を考える」という上司からの薫陶は、企業の仕事に関しては良い形を生むけれども、繊細さを要求される今のような活動にあっては、足かせにしかならないと思えた。
いくつもの声を優先するあまり自分を置き去りにして走ってきたけれども、自分がなにをやりたいか、というところはゆるめて考えてはいけないのだ。
どちらの要望もかなえるために自分を引き裂いたけれども、それは違うことだったはずなのだ。
いくつかの方法が断たれ、結論はその方法しかなかったのだけれども。
もっと根本的なところで違う形にする必要は、あったかもしれない。

いま、自分がとても情けなく思える。
「場」をつくるという面でも、42人の子供たちが場をひとつにしたときに、その場が美術館であったときに、美術館ではちいさい声で話そうと言っている私自身が声を大にして「きいて!」というのは違う。
こどもたちが、こちらが声を大きくしなくても、「聞きたい」と思う「場」を作らなくてはならないということ。
当たり前のことなのだけど、そこが十分にできていないと感じた。
「場」は生き物、とても難しいことだ。そして、それはとても興味深い。

今回に関しては、事故がなく無事にクローズすることを目標に、それは達成されたわけだけれども、ここから先はより良い形で進めていかれればと思う。


ひとつ、とても残念で重要な示唆があった。

私はその場にいられなかったのだけれども、親子チームの方で、スタッフが考えている意識と、参加者が考えている意識に、小さくてとても大きな差が見られた。
アンケートにもそれが表れていた。
中にこういう意見があった。
「親子一組で行こうとは絶対思わない、だけどこうしてみんなで誰かが騒いでもお互い様という雰囲気で美術館に来られるのはとてもいい」

違う。

そうではない。
もし私たちの活動がそうとられてしまっているのなら、それはとても悲しいことだと思う。
私たちが行っていることは、一人ではやれない悪いことをみんなでやりましょうの会では断じてない。
親子一組一組が、自分たちだけで美術館に行くための、マナーを知り、子どもと大人とが楽しむコツをつかむ、そのための会のはずなのだ。
「誰かが騒い」だら「お互い様」ではなくて「ちがうよね」と互いに気をつけ合うような、そうしたものにしたいのだ。
(もちろんこれは理想だけれども)
終了後にスタッフからもそうした声があがった。


実は意外に、こうした親の意識とは裏腹に、こどもたち同士ではこれをしている面がみられた。

以前に参加してくれた子が、新しく来た子に、マナーを教えてあげていたのだ。
一番最初に、こどもたちと彫刻を見て、受付終了を待っていたのだけれど、そのときにとてもすてきな声がたくさん上がってきていた。
「これ、くじら?」「さめみたいだよ」「なにでできているんだろう」「さわるとつめたい」「石だ!」「おもいねえ」「うごくかな」参加者の保護者のひとりが、「一緒にうごかしてみようか」と声をかけてくれ、みんなで彫刻をとりかこんで持ち上げるふりをした。「あっうごいた!」と(もちろんうごいていないけれども)聞いたときの、こども達の顔。

「きれいな石」「あっちの石は黒いのに、こっちは白いねえ」「つめたいよ」「よごれてる」

そして誰かが言いだした。
「これも、たからもの?」
そうだよ、世界にたったひとつしかない、宝物だよ。
そうしたらこどもたちが「じゃあ、さわっちゃだめだよね」と言った。
はじかれたように「ちいさな声で話すんだよね」「走っちゃだめ」と口々に言いだした。

一度来た子たちは、しっかりと覚えていてくれたのだ。

…もっとも、私がこの子たちに関わることができたのはその最初のところだけで、展示室内での様子はわからないけれど。

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February 13, 2010

屏風ファンは米沢へ!

お友達のゆずちゃんから、彼女が企画した素敵なお知らせをいただきましたのでご案内します!!
国宝・洛中洛外図屏風に現代音楽をつけ、世界初演をするのだそうです!!
はるか時空をこえて、室町時代の画家・狩野永徳と現代の若手音楽家がコラボレートする、ちょっと面白そうな企画ですので、「どこか旅にでもいこうかな」という方、「ほんと屏風には目がなくて」という方!米沢へ!!
東京から米沢へは、山形新幹線「つばさ」で、乗り換えなしで2時間10分で着きます。
意外と近いですよ、米沢牛を食べながらどうぞ!とのことです(笑)
御希望の方がいらっしゃったら、米沢の観光情報もお送りします!!
※数ある洛中洛外図屏風のうち、上杉本と呼ばれるこの米沢のものは、ごくごく初期に作成されたもので、織田信長が作り、上杉謙信に贈ったと伝わっているものです。

■「上杉本洛中洛外図屏風」を題材にした新しい音楽作品が、世界初演されます!

山形県米沢市にある文化施設「伝国の杜」には「米沢市上杉博物館」と「置賜文化ホール」が併設されています。その米沢市上杉博物館の所蔵する国宝「上杉本洛中洛外図屏風」。安土桃山時代の絵師・狩野永徳の代表作のひとつに数えられるこの屏風には、当時の京の暮らしや祭り、春夏秋冬の人々の暮らしが、身分の境なく詳細に、またいきいきと描かれています。

この屏風から現代に生きる気鋭の音楽家たちがインスピレーションを受け取り、新しい「音楽」作品を生み出します。作曲・演奏に取り組むのは、東京芸大出身ながらジャンルの枠を超え、明治や東欧の音楽にも接しながら"誰も聴いたことのない音"を探しボーダーレスかつ幅広い活動を見せるサクソフォーン奏者・作曲家の鈴木広志、鈴木と多く行動を共にし、音楽にユーモアとファンタジーを織り込む才のあるピアノ、アコーディオン奏者・作曲家の大口俊輔、バークリー音楽大学出身でフリージャズや現代邦楽奏者とも交流の深いベース奏者・作曲家の東保光、邦楽囃子方仙波清彦氏に師事し使用する楽器・生み出すリズム共に個性的な雰囲気のあるパーカッション奏者・作曲家の小林武文。このルーツも個性も多様な4人に、やはり東京芸大大学院を修了し、日本のクラシックコンクールでは最も権威のある、日本音楽コンクール作曲部門第1位を受賞した経歴を持ち「音楽のある空間づくり」をテーマに作曲だけでなく様々な公演の企画・制作にも取り組む大場陽子が加わります。

現代に生きる気鋭の若手音楽家たちが、狩野永徳の世界に「音楽」で挑む、日本初の試みにどうぞご期待ください!


平成21年度 置賜文化ホール自主事業・米沢市制施行120周年記念
国宝「上杉本洛中洛外図屏風」を聴く
~作曲・演奏 鈴木広志グループ×大場陽子 作曲~
         
日 時 :平成22年3月14日(日)13:30開場 14:00開演 (16:00終演予定)
会 場 :伝国の杜 置賜文化ホール (山形県米沢市丸の内1-2-1、JR米沢駅から2km)

出 演 :鈴木広志グループ(鈴木広志(Sax)、大口俊輔(P)、東保光(B)、小林武文(D))
 大場陽子(作曲)

入場料金:指定席3,000円
 自由席 一般2,500円 学生1,500円
 (当日各500円増し)
チケット:発売中
チケット特典:公演当日に限り、コンサートチケットをお持ちの方は、米沢市上杉博物館(伝国の杜内)常設展示室に無料でお入りいただけます。
常設展示室では、国宝「上杉本洛中洛外図屏風」(複製)を展示しています。
プレイガイド:大沼米沢店、米沢サティ、米沢楽器店、音楽アズム舘米沢店、伝国の杜
※遠方の方には郵送いたします。伝国の杜にお問い合わせください。
関連事業:参加演奏家による楽器クリニックのほか「ジャズ入門ワークショップ」「アレンジ相談室」を前日に開催します。詳細はお問合せください。

問合せ :伝国の杜(0238)26‐2666 (8:30~17:00)

主 催 :(財)米沢上杉文化振興財団
後 援 :米沢市

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February 10, 2010

神様のボール。

突然わたされた、神さまからのボール。
それは、作家さんのこども向けワークショップでした!

くわしくはこちらでスタッフの春眠さんがご紹介してくれているのだけど、こんな展開で、素晴らしいワークショップの機会がやってきたのです。

時間、人員、内容、参加者募集、いま、日々めまぐるしく変化する状況をウォッチしながら、状況を変化させてよりよい形にしていくために、いろいろと考えています。
変化に合わせて対応を変える、もしかしてデイトレってこういうのに似た感覚かな?とか思いながら。

喜怒哀楽しながら(怒はないですが)わくわくじりじり。
なにより当日作家さんがなにをしてくださるのかが楽しみ!

スタッフゆうゆうさんが、
具体美術協会ですよ~!パリですよ~!一流作家ですよ~!ってメールで言ってらっしゃいました。
ほんとに同感!!!!!
なんてすごいんでしょうね!!!

バッタバタですが、不安もおっきいですが、みんなわくわくと開催目指してがんばっています。

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February 07, 2010

神さまがボールを投げました。

神さまがボールを投げました。
あなたが受け取りました。
さあ、なにをしますか?

昨日、オープニングを迎えた美術館のレセプションにお邪魔してきた。
予想もしていなかったすごいことが起こり、今まだ脳みそがしびれている。

吉原治郎らと具体美術協会で活躍していた松谷武判氏の個展、関西などでは個展開催を行うことはあっても、関東の美術館での個展はこれがはじめてという。
アーティストパフォーマンスでは、四畳半くらいの大きな紙の真ん中に作家がいて、石で墨をすっていた。
その真上につるした袋から1滴1滴したたる水が、墨の黒を白い紙の上に流れさせていく。作品がうつろい、うまれていく。

レセプション後。
こどもを美術館につれてくる活動をしていて、このたびこちらの個展にお邪魔します、とごあいさつさせていただいたのだ。
そこで、神さまが私たちにボールを投げてよこした。
大きくて貴重ですばらしいボール。
あまりの出来事に、脳みその奥で花火がちらちらし続けている。

さあ、私たちにいったい何ができるか?
最良の方法を見出せるよう、ちょっと忙しくなりそうだ。

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January 21, 2010

神奈川県立近代美術館 鎌倉で開催されている、内藤礼の展覧会
「すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」

先週取材の折に一度観たのだけれど、なんとしてももう一度観たくて、また再び足を運ぶ予定にしている。
今週24日までとあとわずかなのだけど、ゆっくり作品と話してみたい思いが募る。

展示室の扉を開けて驚いたのはその暗さ。
外の光になれた目は、暗さとともに、ぽつぽつとともる小さな灯りをとらえる。
一緒に訪れたカメラマンさんは女性でやはり三人のママさん、それからはるも一緒で、やわらかな暗さに包み込まれながら見て歩いた。
目が慣れてきた頃、はるが「風船」と言った。
天井から透明な風船がつり下がっていた。
監視員さんが話しかけてきた、展示ガラスケースの中に入れるという。
ガラス一枚を隔てた内側の世界と外側の世界。
内藤礼はこのガラスを「膜」に見立て、ケースの中を生の営まれる地上、ケースの外を生の外側として、内と外の関係を表したのだと、ART NAVIの記事で読んだ。
地上で生きるわたしたちが外側にでて「生」の光景を眺めるのだ、と内藤礼は語っていた。
それがとても印象に残っていた。

はると一緒にケースの中に入る。
普段は入る機会もないから緊張する。
中に入って、作品をじっと見て、戻ってくる。
ほんのわずかな間なのだけど、とくべつな心の動きがあった。
「人が中に入ったガラスケースと、入っていないケースでは、見え方が違うの。
この作品は人が入ることによって成立するんだと思う」とカメラマンさんが言った。

ぽつぽつと向こうまで続いていく小さな灯り。

展示室を出ると、中庭にはリボンが宙を泳いでいる。
精霊と名付けられた作品。

第二展示室では布が広がり、その一か所に参加者が一枚ずつ持ち帰る紙が置いてある。
丸い紙。
こころが動く。
赤いなにかとても小さなものが印刷してある。
私がそう言い、三人でいっせいに目を凝らした。
「おいで」とカメラマンさんが言った。
鏡文字で書いてある。

おいで。

そのせいだけでもないのだけれど、また再び、あの気持ちを抱えてみたい。
週末の予定がまだのひとはぜひ、鎌倉の美術館へ。


内藤礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している
神奈川県立近代美術館 鎌倉

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August 30, 2009

ハシゴ美。

ハシゴ美。
青山に通うのも昨日が最後。
キャリアカウンセリングを受けてジョブカードが発行され、履修証明が出されていよいよ修了なのだ。
カウンセリングの時間が15時半からだったので、午前中を利用して東京都現代美術館のメアリー・ブレア展&伊藤公象展に行くことに。
人気のブレア展も開館直後ならば混まずに済むだろうと踏んで、なかなか会えなかったI嬢を急遽前日にお誘いしてご一緒した。

2年前、ディズニーアート展で初めて見たメアリー・ブレアの絵画にすっかり魅了された私。
会期は10月4日までとまだ余裕があるのだが、いつ赤さんが出てくるかわからない中今後美術展のための遠出はおそらく無理なので、「今日を逃したら一生後悔する」と思い詰めての東京行き(笑)。
展覧会は本当にうっとりとするばかりで、色彩の素晴らしさ、線やフォルムの表情、テクスチャに惚れ惚れしながら満喫した。

ランチはMOTのレストランで。
I嬢は焼き魚定食を、私はチキンソテー定食を注文。
定食というと和食を想像してしまうのだけど、出てきたのは長方形の大きなプレートに盛られた、サラダとメインディッシュ、付け合わせの野菜とポタージュと、素敵な洋食(カジュアルフレンチ)。
I嬢のは鯛をグリルしてサルサベルデをかけていて、私のチキンソテーも表面がカリカリ。
おいしいねぇとしみじみ楽しんだ。

昼食後は常設展と伊藤公象展。
図らずもMOTガイドのスズエリさんに会えた!
今日はお当番じゃないのだけどお仲間のトークをお勉強に来られたとのこと。
先日、ワークショップをお手伝いいただいて以来で、嬉しくて仕方なかった。

予定ではこのあと六本木に移動してサントリー美術館を見るはずだったのだけど、MOTをたっぷり堪能することに変更、夏のユーモアある常設展を見て、陶器がつくる不可思議で深い世界の伊藤公象展を楽しみ、写真の「夢の鍾乳洞」もじっくり見てから、青山へ。


キャリアカウンセリングってどんなことをするんだろう?と不思議ではあったのだけど、採用面接じゃないしあくまでカウンセリングなのだしと気楽に出かける。
実際、事前に提出した「ジョブカード」という履歴書+学習歴+身につけた職能や知識をまとめた書式をもとに、私の希望する仕事について相談にのってもらうようなものだった。
結局は、私の場合、実績を積んでフリーで、というスタイルが良いだろうとのこと。
意外にも「あなたの場合、積み重ねているキャリアと、身につけてきている学習とにズレがある」と指摘を受けて、目からウロコが落ちる思いだった。
「おそらくは昔から、美術や芸術を核として仕事したいという欲求があったのではないでしょうか」と言われ、ああまさに、と思った。
法律やってるくせにフランスに留学したり学芸員資格をとったりしていたもんね。
専門とする学問を選んだ時期、職業を選んだ時期、それぞれに自分の本質的な志向を見極めずに選んできた。いや、見て見ぬふりをして、というべきか。
それが間違っていたとは思わないし、必要な道を通って今の立ち位置にいると認識しているのだけど、見る人が見るとそういうのがわかるんだなぁと感心。
キャリアカウンセラーは「今、出産や育児を機に、また今回資格もとったことだし、シフトするのにいい時期ですよ」ともアドバイスしてくれた。
時間拘束が長くなる企業への再就職よりは子育ての時間がとれるし、ワークショップを専門に開発する企業があるわけじゃないし、職務の一部としてワークショップを担当するよりは、専門性を磨いて自分の価値をあげた方がよかろうとの判断とのこと。
自分で看板を出す時期などについても考えてくれ、予定の20分、濃密なお話になった。


その後タクシーで移動し東京ミッドタウン、サントリー美術館へ。
乗り換えを繰り返すより陸路移動が近いという発想は、江戸を学んだおかげでできた地理感覚かも。
ここではシアトル美術館の東洋美術コレクション「アジアの玉手箱展」を見る。
目をひいたのは宗達×光悦。
鹿の絵の上に載せられた和歌。
書はあまりわからないのだけど、言葉を途中で改行したり一文字ずつ改行したり言葉のかたちの美しさを絵画的に捉えた描き方、のびやかな文字、鹿の笑っているような表情。
そんなものにほんわかした。
赤さんの名前が浮かばず悩んでいるからこそいつもはあまり惹かれない文字モノが気になったのかも?

東京ミッドタウン内の主に三階、リビングエリアと地下一階食べ物エリアを重点的に闊歩して帰路についた。
上海で感動した南翔小龍がここにあるというので、家にテイクアウトすることに。
残念ながらお目当ての小龍包はテイクアウトできないそうで、カニのスープの肉まんもここではメニューにはなかった。
シューマイとにら饅頭をお持ち帰りすると、四川先生が「やっぱりここはウマい!」と喜んでくれた。
他、子どもたちにドーナツと、自分のためにスペイン風金太郎飴(注:飴については後日アップします)を携えて帰宅。


美術展よっつをハシゴしたので、さすがに体はへろへろ、でも気持ちはすこぶる良いという、心身乖離状態で家に着いた。
最近あまり美術展に足を運んでいないから余計にそう思うのか、とってもとっても楽しかった。
I嬢と語りながら見られたのも楽しかった。
ハシゴ酒ならぬハシゴ美、外出に制約があるからこそ行く場所も限定された上ハシゴになってしまうのだけど、頭の中の受信機が様々なものをキャッチしていくこの楽しさはヤミツキ。

キャリアカウンセリングの前に、メアリー・ブレア展で見た言葉「私は3つの仕事をした。妻であり、母であり、プロのアーティストだった」。
そしてキャリアカウンセリングで明らかになった、本質的な志向のこと。
赤さんの名前問題と宗達×光悦。
細かくはまだまだあるのだけど、これからの自分の在り方が、ショートスパン、ロングスパンともに捉えられたような一日だった。

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August 24, 2009

まつりのあと、休息。

22日は、ワークショップデザイナー育成プログラム、第一期修了イベント。
朝から東大福武ホールに集まって準備が進められた。
私は8時過ぎに着いたのだけど、みんな7時から集まって準備していたらしい。私でさえ家を6時半に出たので、他の人たちはさぞかし早くから動いていたことだろうと思う。

午前中はキッズワークショップ、午後はシンポジウムと大人向けワークショップ。
みんな準備に連日駆け回っていたのだけど、私はほとんど当日のちょびっとしたお手伝いのみさせていただいた。
それでも受け入れてくれるみんなと、ここにいるだけで世界がポジティブに見えてくる独特の空気に、とても癒やされ励まされとにかく大好きだった。

時間はあっという間に流れ、東大を出たのは午後8時。
近くのお店で打ち上げ(というか食事会)をして、みんなとなにげなく話す。
とっても充実して刺激的で優しくて心地よい、「大人の部活動」みたいな感じ。

一緒に120時間を走ってきたのが、この素敵な仲間たちで良かった!
5月からほぼ毎週一緒だったから、急に会わなくなるのがさみしくもある。
まだまだみんなと話し足りないし(ことに私は講義後のゆるく語る有志呑み会に出ていないし)、もっと他愛ない人生話もしたかったなぁ。

誰か特定の人とつながる機会はあると思うけれど、みんながいて、好きに話ができて、って空間はやっぱり魅力的だ。

家に着いたら、ワークショップデザイナー育成プログラム、集大成の総合課題の結果が届いていた。
可否判定、「可」。
合格だ。
これで堂々と「ワークショップデザイナー」が名乗れる(商標登録してあり勝手に名乗ることはまかりならんのだ)。

私もそろそろ、出産準備に入り、産休のつもり。
「生まれたら、みんなでお祝いしようね」と、言ってくれた人もいた。
このつながりが、また素敵に膨らんでいきますように。

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August 10, 2009

修了!

5月から3ヶ月間頑張ってきたワークショップデザイナー育成プログラムが昨日で修了!
(…といっても、まだ最終の認定試験になる課題提出や修了イベント、キャリア面談があるのだけど)
長くも短く、短くも長い3ヶ月。
本当に充実した素晴らしい時間を過ごすことができた。

素敵な仲間達がたくさんできたことも嬉しい財産で、今後いろいろ形でつながっていきたいなと思う方が多い。
いろいろな「ワークショップ」のあり方、いろいろな関わり、出会いが生まれて、なんだか離れ難い感じすらする。

みんなでまたつながってこうね、と約束。
特に実習一回目でチームを組んだ「おにぎりチーム」は仲良しで、仙台から通って来ている演劇プロデューサー、埼玉の企業人材開発担当、東京の演出家、女子大生、ダンサー、横浜の心理カウンセラー、逗子の舞台女優と私。
それぞれの個性が有機的に結びついたとっても素敵な化学反応がたくさんあった。

カリキュラム自体、とても実践的で面白かったし、知識・知見を広げることができた。

毎週末、忙しい仕事の傍ら子守してくれ、3ヶ月間通わせてくれた四川先生に感謝、です。
いつも食事遅くなっても待っててくれ、お弁当を喜んで食べてくれた子どもたちにも。
ここで学んだ様々なこと、活かして頑張っていこうと思います!

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