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November 2011

November 28, 2011

読んではいけない!

○おてんとうさまが明るいうちは、読んではいけない。
『酒のさかな』高橋みどり
(酒のみごころをくすぐる肴のかずかず。出すぎることのない、絶妙な味と量。-本書表紙より)

お料理の本です。写真はありません。
色鉛筆で描かれた絵がモノクロで印刷されているだけ。
そこがまた、情感があるというか、味わってもいないうちから余韻を持たされるというか、想像力をかきたてられる一冊です。けれども、四季おりおりの、「酒のみごころをくすぐる肴のかずかず」、おてんとうさまが高いうちに開いてしまったら大変なことになります。そわそわうずうず、芳醇な液体片手にキュウーっとやることばかり思い浮かんで、気もそぞろ。とくに、なにかをしていて、ちょっとひといき、というときに開いてはいけません。すぐさまとっておきの一本の前に飛んで行ってしまいそうな、大変危ない本です。ご用心ください。


○ごうりてき、とか、りにかなった、という言葉がすきなときは、読んではいけない。
『おとぎ話の雑貨たち~小さくロマンチックな暮らし~』宝島社

ごうりてき、りにかなった、あるいは、じつようてき、という言葉がすきだったり、よく口をついてでてくるときには、とても相性のわるい本です。およそなくても生活に支障をきたさないものばかりが、あつめられているからです。けれども、なんの役にもたたないわけではありません。ごうりてきでじつようてきなものがあふれている、いそがしい世界から半歩ひいて、ゆっくり呼吸を整えたいときに、またとない格好のしなじなに出逢えます。レースのつけえりだったり、うさぎの形のランプ、ひとつひとつ手で絵付けされた木の小箱。形や包み紙、箱がかわいいお菓子のページは、機能も実用もそなわって、いつもの世界に戻る階段のやくわりを果たしてくれるかもしれません。ですが、半歩ひくほどの余裕も持てないようなとき、あえてそんな余裕はもちたくないときには、眉間のしわを数本増やすことになりますので、読んではいけません。


○はしりつづけたいときには、読んではいけない。
『北欧の、おとぎばなしと雑貨たち』齊藤志乃

フィンランド、スウェーデン、デンマークを、旅しながらかわいらしい雑貨と童話の世界をたずねる、という趣旨の本。ムーミン、ピッピ、アンデルセン。著者が双子の娘たちと旅しながら切り取ってきた風景も、北欧のくにぐにのマーケットで見つける、どこかぬくもりのある雑貨も、たからばこの中身をそっと覗かせてもらったような、うっとりするものばかり。一緒に北欧の風を感じながら、ときにカラフルなお菓子にときめき、ムーミンやピッピの家に目をみひらき、いつのまにか、時間がゆるやかに進んでいた子どもに戻ってしまっている自分を発見する、危険な一冊です。ちなみに数年前に仕事の資料として求めた本なのですが、眺めながら時間がゆるやかになってしまったせいで、締切直前はたいへんな目にあったことがあり、その効果は折り紙つきです。お気を付けください。


ほかにも、書店や図書館ではとくに、お料理本コーナーにて、危険な本を多々発見いたします。
食事前であるとか、ダイエット中などには、くれぐれも立ち寄らぬように。
また、近頃書店では、かわいらしいキッチン雑貨や、愛くるしいカバンがセットされた、小型爆弾並みに危険な本が平積みされている傾向にあります。
私は、本から見てもひとがよさそうに見えるらしく、よく攻撃を受けて撃沈します。
本日も、数日来の連続絨毯爆撃に耐えかねて、ついにミニココット6個つきの本に降伏をいたしました。
実家の母に危険な本が増えている旨相談いたしましたところ、危険度を判断するため書店に確認しにいき、集中砲撃を受けて帰ってまいったそうです。
どうかみなさまも、くれぐれも、お気を付けください。

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November 25, 2011

ムーミン。

ひかりケーブルのテレビで、朝と夕方にムーミンを放送している。
子どもも喜んで見るが、それ以上に夢中なのが、私(笑)。
子どもの頃に見たアニメはうろおぼえで、ムーミンのあのころんとしたフォルムと飄々としたスナフキン、ニョロニョロ以外には覚えていない。
なので、新鮮なのだ、とても。

形が好きだなあと思っていたニョロニョロはオバケなのだということも、子どもの頃には知らなかった。いや、そのときは知っていたのかもしれないけど、忘れてしまっていた。
物静かで、平和的な生き物だろうかと勝手に思いこんでいたのだが、オバケだし、雷を浴びて電気を蓄えたり、ムーミンパパをたぶらかして放浪させたり、結構困ったやつなのだ。

平和的なムーミン谷での牧歌的なアニメ、という印象が強かったが(同時代で私の心を捉えて離さなかったのは、派手な冒険を繰り広げるタイムボカンシリーズだった)いま改めて見ると、日常のすぐそばにある違和感や困りごと、恐ろしさなどを、あざやかに描き出している。
大人になってからの方が、その深さに、しみじみと感じ入る気がする。

とくに、ムーミンママがなんともいえず、寄り添ってくれる感じが、すごいなあと感嘆してしまう。

先日見たのは、嫌みなおばさんに育てられたせいで、すっかり自分に自信をなくし、姿を消してしまった女の子ニンニの話。
「誰だって、消えてしまいたいと思うときがあるものですよ」と、知人からニンニを預けられたムーミンママは理解を示し、ニンニはムーミン一家の中で認められる中で、徐々に自信を取り戻し姿を現していく。
ひとに「認められる」ことで自分に自信を回復していくなんて話を、こんなにわかりやすく伝えていることにも、持ち込まれた困りごとを快く受けいれて鮮やかに対処するムーミン一家にも、おそれいる。
子育てにたいせつなことが、たくさん含まれているように思う。

さて、勘違いからはじまったニョロニョロ贔屓は、その本性を知った今も変わらないのだが、子どもたちにはすこぶる不評である。
かん高い声で「ニョロニョロ、バケ」と恐れおののいてあとずさりするたつを見ていると、子どもは感受性がつよいなぁ、と思うのだが、だとするとなおさら、子どもの頃の私がなぜニョロニョロを好きだったのか。
まったく、謎、である。
(たぶん、単に鈍感だったのか、タイミング的に叱られた後とかに放送を見て、ニョロニョロについてどこかに行ってしまいたかったのかも)

ニョロニョロの形のクッキーをつくろうとしたら断固拒否され、ぶつぶつ言いながらいつもの丸い形にした。

先日図書館で借りたムーミンママのお料理本、とうとう手に入れてしまった。北欧の異文化理解のためだよ、と自分に言い訳し(笑)、勉強のため勉強のためと言いつつ楽しんでいる。
もったいないので、ちびちび読んでいる。

いまごろの風は、ムーミンの住むフィンランドの空気に、少し似ているだろうか。

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November 24, 2011

窓をあける。

こどもと接していて、どうにもイライラがとれないことがある。
「わからない」ことがなんなのかわからないとき、本人が本来の気持ちを自己防衛的に別な言葉で置き換えてしまっているとき。
ひとより何倍も手のかかるひとだから、こちらに余裕がないときに特にイライラする。
だが、余裕なんてそんなにあるもんじゃない。
下にはワガママ盛りが目立ってきたのが二人も控えていて、いちいち全員の要望にしたがっていたら、暮らしがまるで成り立たないからだ。

心療内科でもいって、感情がまるでなくなるような薬を処方してもらおうかと思い詰めたことも一度や二度ではない。

イライラはよくないです、母親が余裕をもって過ごしましょうといくら言われたって、わかっていたって、日常の大変さが変わらない限り、困った行動→イライラ→困った行動の連鎖は、そう簡単に途切れない。

先日、親の会があって、終了後に代表に、「私、親がイライラしないための勉強会をやってほしいです」と思わず相談した。
そうしたら、そばにいらした先輩ママのおひとりがすかさず、「あのね、窓をしめるのよ!」
その場にいたみなさんが、しかる声が外に漏れないように?と思って笑ったら、それもあるけど(笑)、そうじゃなくて、とっさの時に窓を締めにいくことができれば、窓までいっている間にひと呼吸つけて落ち着けるから、という理由でした。
目からウロコ。
たしかに、です。
こども虐待防止キャンペーンの今月は「カッとなったらまずこどもから離れてください!」という標語を目にしたけど、同じ考え方だ。

こういう小さな、だいじな知恵、ありがたいです。
まいにちの積み重ね、がんばります。

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November 12, 2011

合作リース

合作リース
子どもとの合作リース。
赤い丸い実や花、唐辛子と松ぼっくりを子どもがつけました。
先日アップしたリースの翌日にまた植物園に行って、小雨に降られながら作りました。
ハロウィンからドアの外にかけているのですが、ご近所様にも割と評判が良いようです。

作りたての時は家中に香っていたローズマリーの香りも落ち着いて、手でさわるとふと香る程度。
香りがあせたことに寂しさを感じている自分を発見、とても懐かしい感じがしていたのです、ハーブの香りの家。
子ども頃からハーブの香りに包まれて育ったせいでしょうか、そんな生活、相当昔のことなのに。
五感に養われた記憶の根の深さ、実感した次第です。

母にひきかえ、私はそういう、感覚に残る記憶って、作ってあげていないかもなあ。
クッキーやケーキ、ごはんなど食べ物の香りにはうちの皆さんとっても敏感なようで、食いしん坊の感覚だけは養われているかもしれませんが(笑)。
いいのかな、そんなんで。
仕方ないよね、親も食いしん坊なのだし(笑)。

そういえば毎年母が作るクリスマスリース、楽しそうで、頼んで作らせてもらいましたっけ。
でもそこは、思い描いたようにはできないし、そもそもできたものを素敵と表現することはできても、どうやったら素敵になるのか、どんな造形が素敵さを生み出すのかが、まるでわからずに、作っても作っても、満足感はあっても100%ではないのです。
そうやって何度かやっていたせいか、植物園でリースづくりのお手伝いをしてらした神奈川県グリーンアドバイザーさん達に「慣れてる手つきねえ!」と感心されましたが、きっと昨日も来たせいです、とこたえました。
だっていまだに、手を動かしてこうしようあれをつけようという「点」の気持ちはあっても、どんな造形が素敵さを生み出すのか「面」の部分がまるでわからなかったからなのです。
経験者ですなんて、恥ずかしくて申し上げられませんし、ましてや母が専門家だなんて、とてもとても。

まあでも、そのあたりの凡庸さは、天性のアーティスト子ども×3がカヴァーしてくれたのでは。
「ここにこれをおきたい」という彼らの指摘は、なかなかにバランスが良くて、ほほうと思わされることも多かったです。
どんなに凡庸だろうが多少不格好だろうが、子どもと一緒に作ったものは、きっと彼らにとっても特別でしょうから。

にしても、写真を好みに配置するのとは違って、3Dは思うようにいかず、しかも固定もがっちりとではないので難しく、PC画面でのデザインとはまるで勝手が違いますね、当たり前だけど。
手を動かす作業、やっぱりとっても、面白いです。
手仕事、すきだなあ。

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November 10, 2011

あの…

あの…
なにか間違ってませんか、それ…(笑)?

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November 04, 2011

三歳児にもどる日

三歳児にもどる日
昨日、文化の日。
いこうと思っていた親子向けコンサートがチケット売り切れで、午後はバレエのレッスンもあるので、それならばとさあやと二人の時間をもらいました。
最近ストレスが多いのか、ちょっと不安定な彼女。
手の掛かる下の子と上の子に挟まれて、いつも「お手伝い」サイドにまわってしまう子なので、たまにはたっぷり甘えたかろうと。
みなとみらいのボーネルンドに久しぶりに行ったところ、途中のお店で期間限定特設会場……ブライスが。
さあやのニカちゃんこと、リカちゃんサイズのネオブライスはなかったかわりに、小さな、手のひらにおさまる、プチブライスが五種類ほど。
手にとり、きらきらした目でじっと見つめ、そうっと撫でている彼女を見て、つい……ああ、娘に甘いなあ。
でもふと、これなら避難袋に入れておけるしと計算も働いて、つい。
ふたつ握って、すがるように「ふたつは、だめだよね…」と言うさあやをみて、そうだ、まだ、三歳だったんだよなあ、と、思いました。

ピンク×ゴールドとターコイズ×レッドのをお持ち帰り。
ピンクの方はクッキーちゃんと名前をつけたそうです。
あれだけ欲しがったもうひとつのは、「ママの」なのだそう。一緒に遊びたいんだなあ、甘えたいんだなあと、ひしひし伝わりました。

よほど嬉しかったとみえ、以来、手に掴んだまま、あちこち連れ歩いています。
家ではたっちゃんがターコイズの方を「かーたん」といっていて、名前がついたのかと思ったら、「赤ちゃん」と言っているらしい。自分よりちいさいからでしょうか。
さあやを真似て「かーたん、ごーふぁん」といって、おかしをあげている姿は微笑ましく、いつものおねえさんに戻って、「たっちゃん、こうやるのよ」と指導しているさあやが頼もしくもけなげで、私もがんばらなきゃなあと思った次第。

少し間だけでも、三歳児、おねえさんでもいもうとでもない時間、楽しめたかな。

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