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January 21, 2010

神奈川県立近代美術館 鎌倉で開催されている、内藤礼の展覧会
「すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」

先週取材の折に一度観たのだけれど、なんとしてももう一度観たくて、また再び足を運ぶ予定にしている。
今週24日までとあとわずかなのだけど、ゆっくり作品と話してみたい思いが募る。

展示室の扉を開けて驚いたのはその暗さ。
外の光になれた目は、暗さとともに、ぽつぽつとともる小さな灯りをとらえる。
一緒に訪れたカメラマンさんは女性でやはり三人のママさん、それからはるも一緒で、やわらかな暗さに包み込まれながら見て歩いた。
目が慣れてきた頃、はるが「風船」と言った。
天井から透明な風船がつり下がっていた。
監視員さんが話しかけてきた、展示ガラスケースの中に入れるという。
ガラス一枚を隔てた内側の世界と外側の世界。
内藤礼はこのガラスを「膜」に見立て、ケースの中を生の営まれる地上、ケースの外を生の外側として、内と外の関係を表したのだと、ART NAVIの記事で読んだ。
地上で生きるわたしたちが外側にでて「生」の光景を眺めるのだ、と内藤礼は語っていた。
それがとても印象に残っていた。

はると一緒にケースの中に入る。
普段は入る機会もないから緊張する。
中に入って、作品をじっと見て、戻ってくる。
ほんのわずかな間なのだけど、とくべつな心の動きがあった。
「人が中に入ったガラスケースと、入っていないケースでは、見え方が違うの。
この作品は人が入ることによって成立するんだと思う」とカメラマンさんが言った。

ぽつぽつと向こうまで続いていく小さな灯り。

展示室を出ると、中庭にはリボンが宙を泳いでいる。
精霊と名付けられた作品。

第二展示室では布が広がり、その一か所に参加者が一枚ずつ持ち帰る紙が置いてある。
丸い紙。
こころが動く。
赤いなにかとても小さなものが印刷してある。
私がそう言い、三人でいっせいに目を凝らした。
「おいで」とカメラマンさんが言った。
鏡文字で書いてある。

おいで。

そのせいだけでもないのだけれど、また再び、あの気持ちを抱えてみたい。
週末の予定がまだのひとはぜひ、鎌倉の美術館へ。


内藤礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している
神奈川県立近代美術館 鎌倉

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