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July 04, 2009

トケイソウ

トケイソウ
さあやと出かけた帰り道、ご近所の生け垣にひょっこりトケイソウが咲いているのを見つけた。
印象的な形。
それだけでなく、私にはそこに見えるものもちょっとした印象を残している。
日本では名前のとおり時計を見るようだけど、西洋ではこれに磔されたイエス・キリストを見るそうで、文化が生む視点の違いに驚いたから。
文化はよく眼鏡になぞらえられる。
かける眼鏡が変われば、見えるものも変わってくる。

ところで私は一時期、この花がひどくグロテスクで生々しく思え、毛嫌いしていたことがある。
今は嫌悪も感じないが、特別好きなわけでもない。
文化なんて大枠の話にまで押し広げなくとも、私の中という狭い範囲においても、見え方は変わってくるのだ。

この「見え方が変わる」こと。
それこそワークショップの素敵な要素のひとつなんじゃないかと個人的に思っている。
もちろん全員に等しくそれが訪れるわけではないけれど、多かれ少なかれ、なにか変化が起こる。

先週の日曜日、都内の小学校で実習を行った。
チームで実際にワークショップを企画~運営したのだ。
対象は小学校三年生~六年生。
「魔法使いの弟子になる」というファンタジー寄りの設定をした私たち、開始してすぐ、隣にいた女の子にこっそり「5・6年生にこの設定はちょっと…」と言われた。
でもその子が、帰り際には魔法使いの弟子認定シールを笑顔で受け取り、帰り途中で落としたらしく「シールがないんです!」と血相を変えて戻ってきて、今度は筆箱に大切に入れて帰っていった。
すごいなあ、と思った。
スタッフそれぞれの力によるところが大きいのだけど、ワークショップの持つ力に改めて魅了された。

私はなにがやりたいんだろう、と時々思う。
自分がどこに向かって走っているのか、よくわからないこともある。
頭がまわらなくなった、と強く思う。
もう少し疲れてなかったらもっとクリアに思考できるのかなとか、こどもに関わる時間が減って自分の時間が増えたらわかるようになるのかなと、曖昧な疑問符を抱えたまま走っている。
おかしなことに、どこに向かって走っているのかわからなくても、不安ではない。
どこか一点に向けて付き進んでいる感じはあって、その到達点がどこなのか何なのかがわからないだけだから。
うまく語れないけれど。

いつか、後からわかればそれでいい、そう思って今自分にできることだけをやっている。
三年前の私が今の私を想像できないように、今の私も三年後を想像できない。

三年後、トケイソウを見たら、一体なにを思うのだろう。

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Comments

いつも、とても頼もしく、まぶしく活動を拝見しております。
どこか一点に向けて突き進んでいると感じ、不安はないという気持ち、わかるような気がします。
たしかに少し疲れていると、思考が止まりますよね。でもそれも重要な発酵の時間なんだと思います。
すべてが愛おしいと感じているようなオーラのある、zokさんの活動をずっと見ていたいです。私もそうありたいと思いながら。
ワークショップのこと、見方が変わる、世界が広がる、その体験が充実感につながる・・・これほんとですよね。そんなワークショップを目指して私も日々精進したいと思います。

Posted by: sawako | July 06, 2009 at 10:27 AM

sawakoさんありがとうございます!!
今まで漠然ととらえていた「ワークショップ」というものが何なのか、いろいろ学んでいく中で少しずつ形を探っている感じがします。問いかける気持ち、待つ気持ち、発見する気持ちを大事にしたいなと思っているのですが…どうにもその視点が!うまくいかず、です。自分の目を持つ、ってとても難しいなと改めて感じているので、さらにさらに、sawakoさんのご活躍がまばゆく見えます!
sawakoさんが感じられ、作られるWS、とっても大好きですし、憧れです!超ご多忙な中、育児もお仕事もしなやかになされているご様子には感服ですし…!!
WSはじめsawakoさんのご活躍から、新しい視点や気づきをいつもいただいています~。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします~!

Posted by: zok | July 07, 2009 at 01:08 PM

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