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April 10, 2009

さくらふぶき。

好きな季節がまた巡ってきた。
桜が、風にその花びらをやさしく漂わせるこの時期は、そのはかない美しさについ目が離せない。
春が来て、桜が咲いて、よのなかが一歩、前進する。
お正月よりも、新学期・新年度の方が、「年があらたまった」気がするのは、桜が咲いて、また散って…という時期と近いせいかもしれない、とこの頃思う。

最近、まったく本を読んでいない。
ここでいう「本」というのは、私の好きな怪しげな蘊蓄本のことで、小説に関して言えば、3月は忙しかった割に手帳にはずいぶんと読んだ本のタイトルが書き連ねられた。
今思うと、仕事の締切に加えて、自分自身の締切(文学賞に応募した)、家族の締切(年度末に関わる諸事務や、幼稚園関連の雑事など)など、締切尽くしのひと月だったのだけど、だからこそ余計に、わずかな暇を見つけては本を読んでいたのかもしれない。
少しでも時間を無駄にできない、と切に思っていた。
勉強のためにと、今まで敬遠していた作家のものも、食わず嫌いせずに読んでみたり、以前から気にしていたけれども読んでみてやっぱりこの人はすごい!と思う作家を確認したり、あるいは好きだなぁと思っていた作家の作品が、作品を書いた時代のせいだろうかあまりピンと来なかったり。
例えば、やっぱりすごい!と思った作品のひとつ。
自分の作品を書き終えてからようやく、冬に読むと宣言しておきながら叶わなかった『清談佛々堂先生 わらしべ長者あるいは恋』を読んだ。
読み進めるうちに、自分が書いたのと同じ「材料」がいくつか発見できて、当然調理の仕方は専門家の方が断然上で、ぎゃっと叫んだものの、そこはやはり料理法が違うわけで。
その材料について、自分はこういう表現を見つけたけれども、例えばこんな別な方法もあるのだよと、天からメッセージが降りてきたのだと思った。
こういうのは、ただ読むだけでは得られない。
自分の手で、下手なりに書き上げるからこそ、得られる助言のような気がするのだ。
昨年末、四川先生から「修業中意識をいい加減捨てなさい」と助言をもらって、「いつかやりたい」から「いまやれることをやれるだけやる」姿勢で取り組むようになったのだけど、やはり自分はまだまだ。
ひとつの作品を書き上げ、特に今回は本の形にしたせい、応募したせいもあって、桜吹雪の舞う今の季節と私の心がかさなりあっているような気がする。
私自身の桜の花も花吹雪で、次の季節の養分になるべく根元で土に還っていくところ。
そんな気がしている。

…とまあ悠長に言っていても、現実というのは非常に厳しく、今後も徹夜を余儀なくされるお仕事が下手をすると連休明けまで続く。
今までにやったことがないタイプの新しい挑戦だけに、苦しい、という思いの方が強いのだけれども、負けじと歯を食いしばっている感じ。信じて任せてくださった方があるのだから、それを裏切りたくない、という気持ちと、それ以上にもしかしたら、この程度じゃ負けてられないぞ、と自分に言い聞かせている部分もあるのかもしれない。
こういうとき役にたつのは、「自分はもっとやれるんじゃないだろうか?」という勘違い。これがないと、自分はもうい歩も進めない、と打ちひしがれて本当にそうなってしまう。
躓いた時は、嘘でも、「自分はもっとやれるんじゃないだろうか?」と問うてみる。
そう問い続けている間に、不思議と「嘘からでたまこと」に、なっていくのは、言霊のせいに違いないと思う。

さてその辛くもやりがいのある仕事が終わると、ほっとひと息つく楽しいお仕事、アートナビゲーターとしてのガイドや、昨年やらせていただいた美術館での親子イベントの準備をはじめられ、一年間で一番気持ちがのびやかに解放される時期となる。
今年はそこに、「学生」の立場も加わる。
厚生労働省と青山学院大学&大阪大学が提携した、ワークショップのプロを養成する講座に通うのだ。
20人と少ない人数での開講だったのだけど、なんとか合格することができたので、これを機にしっかりと学んできたいと思っている。
そんなわけで、5~8月の週末はだいたいいつも、学校(青学)に通うことになる。
臨月に入る8月末に終わる予定なので、非常にうまいぐあいにスケジューリングされている(笑)。

こうやって見てみると、いつもの年よりも「新年度」感が強い。
学校を離れてからはそんな意識、あまり持ったことがないから、ずいぶんと久しぶりだ。

我が家の幼稚園児も進級して、「たんぽぽぐみ」から「さくらぐみ」に変わった。
年中さんになった、というのが本人も嬉しい模様。
「さくらぐみです!」と、会う人会う人に言って歩いている(笑)。
さてさてその新年度、幼稚園マタ―もとても多い。
今日は親子遠足と言って強制的に連れ出されるし(しかもわかったのは2日前の始業式)、新年度の説明会、クラス懇談会、保護者面談、お稽古事の新年度…この先二週間ほどは、めまぐるしいほどの予定が詰まっている(しかもそこに前述の仕事のピークがかぶっているから、たまったものではない)。

まだ私、安定期じゃないんですけど、大丈夫なんでしょうか、とおなかに問いかけてみる。
でも当然ながら返答は帰ってこないので、恐れ入りますがどうぞよろしく、とだけ添えておく。
さ、遠足のお弁当をつくるとしますか。

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