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March 15, 2009

勝手に応援団長

日曜日の上野は人でいっぱい。
まだ桜には早いのに、賑わう人と人の間をかいくぐって一路、東京都美術館へ。
来月末からはじまる美術展のガイドの打ち合わせである、会場下見の名目でまたまたウィリアム・モリスを観ることができるのがありがたい。
はやくも提灯の張り巡らされた広場、ヘブン・アーティストと呼ばれる大道芸人たちがあちらこちらに見え、中には三味線プレイヤーもいる。

久しぶりにお目にかかるアートナビゲーターの皆さん、相変わらず博識でパワフル!
万年ひよっこナビゲーターの私は、いつもの皆さんの濃厚アートトークに刺激を受けつつ助けられつつ、美術検定のおかげで出逢えた素敵なご縁を満喫してきた。
札幌から広島から、この機会を心待ちに皆さん集まっていらっしゃるのだけど、都内の各館でボランティアをなさっている方も多く、あちこちの展覧会の様子や楽しいワークショップ、ガイドツアーのお話も伺えたりする。

さて来月末から始まる、垂涎の展覧会について少し。
東京都美術館で4月末から開催される「日本の美術館名品展」は、全国の公立美術館約100館からよりすぐりの逸品220点が一同に会する、なんとも贅沢で見応えのある展覧会。
西洋絵画から日本の近現代洋画、日本画、版画、彫刻と、日本が誇る粒ぞろいの作品たちに出逢える。
こういった展覧会はまったく初めての試みであるし、歴史に残る大展覧会であること間違いなしだ。
この県にはこんな「お宝」が眠っているのか!と、旅の楽しみのひとつに、各地の美術館を訪れてみたくなる。
(とはいえ、なんといっても贅沢なのは、東京に居ながらにして全国のこの名品をたっぷり味わえることである。ちなみにこの展覧会は巡回しないので、本当にここでのみ鑑賞できる特別な展覧会だ)

今回私たちアートナビゲーターは、ANAの「感動案内人」として、この素敵な展覧会を構成する作品についてご案内を仰せつかった。
地方から東京にいらっしゃるANAのツアー参加者対象のガイドツアーとなるのだけど、私がお手伝いさせていただく日は通常の開館時間以降に設定された、特別の夜の美術館鑑賞・ナイトミュージアムのため、ゆっくりじっくり、贅沢な空間で贅沢な作品を堪能していただける(はず)。
事前資料を拝見するだけでもう、わくわくしっぱなしなのである。

もちろん中には、私がとてもお世話になっている神奈川県立近代美術館さんの所蔵作品もあり、ガイドツアーの担当区域がここになったら、ちょっと依怙贔屓してここを重点的に紹介してしまいたい(笑)。
ついでに、鎌倉いいですよー葉山いいですよー今度ぜひ来てね、と美術館の紹介も(笑)。
今回の名品展の趣旨は、公立美術館への応援歌にしたい、というものなので、各館でボランティアをなさっている皆さんもご自分が関わってらっしゃる館の紹介をしようと気張っており(笑)、「勝手に応援団長」としてそれぞれの館をプッシュするつもりになっている。
私も負けてはいられないではないか(笑)。

昨今、公立美術館をめぐる社会状況は非常に厳しい。
この不況下、自治体からの予算が半分に削られた、という話はざらで、半分どころか3分の1という館もあるという。
何時間も行列をして大型展に足を運ぶファンが多い一方、そうして予算を削られた館は企画展も開けず常設展のみしか開催できない事情もあり、客足はコアなファンのみに限られていく傾向もある。
でも、と私たちは言いたい。
公立美術館には、こんなに素晴らしい作品が、たくさん眠っているんですよ、と(だってみなさんの税金の賜物、みなさん一人一人の宝物ですよ、こんな宝物、知らなかったら勿体ないですよ、とは札幌のベテランナビゲーターさん)。
もっともっと、公立美術館に足を向けてくれる美術ファンが、増えてほしいと切に思う。
…ご覧いただければわかる、その目で、作品を観てもらえれば。
ひいては、その作品の所蔵館をいつか訪れてもらえれば。

そんな美術へ、美術館への熱~い思いたっぷりの、ガイドたち。
5月に開催されるガイドツアーが楽しみでならない。

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