« お月見、たのし。 | Main | わたしも、おきもの。 »

September 16, 2008

白檀をいただく。

毎年秋冬のお楽しみ、ネスプレッソの期間限定カプセル。
今年秋のお品は、なんと、「白檀の香りのコーヒー」。
もちろん、白檀を配合しているわけではないのだけれど、香ばしいコーヒーの味わいの奥に、白檀のような香りが流れているのだそう。
名前は、ジノガルパという。
お知らせに送られてくるコンセプトブックも素敵で、青と銀を貴重にし、ハチドリがテーマになっている。ハチドリが受粉してあるく、コーヒーなのだそうだ。

いざ届いたコーヒー、早速いれてみると、白檀とまでは思えなかったものの、言わんとしているところがわかるような気がする。
強い苦味と、程よい酸味、その奥からたちのぼってくる独特の香気が、たしかにある。

夜長、白檀様の香気をいただきながら、鈴虫の音を聞くのは、贅沢な気分。
やらなくちゃいけないことはたくさんあるのだけれども、それを放り出して、ついつい着物のコーディネートの本を見たり、歳時記を見たり、ゆるやかな時間を過ごしに走ってしまう。
ちょっとだけ、コーヒーを飲む間だけ…そう言い訳しながら、夜は更けていく。

「香り」つながり、来月は久しぶりに歌舞伎座に行く事にした。
演目は、本朝廿四孝 十種香。
歌舞伎の三姫に数えられる、八重垣姫が出てくるお話だ。
八重垣姫は玉三郎、許婚の武田勝頼は菊之助が演じる。
この演目では、八重垣姫が切腹した(と思っている)勝頼を想い、姿絵を描かせたものを飾り香を焚くのだけれど、ものの本によれば本当に舞台上でお香を焚くのだとか!
それを見越して(?)1階席の上手側、八重垣姫の部屋の前に陣取った。
江戸時代から引き継がれているこの演目。
明和3(1766)年に大阪竹本座の人形浄瑠璃から派生してその年のうちに歌舞伎になったというから、もしかするとこの時代を風靡した(そして私が一番好きな)浮世絵師・鈴木春信も同じ芝居を見たかも、と嬉しくなってしまう。
平賀源内が大活躍した刺激的な時代でもあるから、本当に香を焚くのもなんだかうなづける気がしてしまう。
ところでこういうシーンで焚かれるお香、やっぱり、伽羅なのかしら…?
日本の香りの本を読んでいると、香がたしなみのひとつとして重要な役割を担ってきたことに、とても興味を惹かれる。
香りひとつで、粋にも野暮にもなったんですものね。
どんな香りを届けてくれるのか、そして舞台になるのか、とても楽しみ。

そんな思いを、白檀様の香気にのせて、今日も夜はすぐに更けそうです。

|

« お月見、たのし。 | Main | わたしも、おきもの。 »

Comments

昨日、蔵王温泉の中国茶を飲ませてくれるお店で、ライチの紅茶をいただいたよ~。こちらもなんとも独特な香りがして、一煎目、二煎目と味も変わっていって、それを楽しみながらゆっくり、ほっこりしてしまいました。

八重垣姫って、上杉家と関係のあるお姫様じゃなかったっけか?玉三郎と菊之助、いいねぇ!!

Posted by: ゆず | September 16, 2008 at 12:04 PM

茘枝紅茶、おいしいよね~!甘い香りが大好きです。
北京のお茶屋さんでもまっさきに買っちゃった↓
http://zok.air-nifty.com/harubook/2007/10/post_b654.html
次に北京に行く機会があったら、必ずこのお茶屋さんで、茘枝紅茶をたっぷり買って来ようと思っているんだよ~。

八重垣姫、そうだ、そうだよ!
もしかしてゆずちゃんのお仕事場にゆかりの品が所蔵されてたりする?浮世絵とかありそうだよね。
長尾家息女っていう筋なんだけど、長尾謙信って上杉謙信のことだよね?武田×長尾(上杉)の争いを下敷きにしたお話なので…。
ナマ玉サマ楽しみであります♪

Posted by: zok | September 16, 2008 at 01:33 PM

茘枝紅茶、うん、おいしかった~。一番最初にzokさんが選ばれたお茶だったとは!中国のなかにも、そういった良心的なお店はちゃんと、あるんだね。いつか機会があったらご相伴にあずかりたいです(苦笑)。

八重垣姫はね、どうやら空想上の設定のようでありまする…。学芸員がいうのだから間違いないでありませう。立ち話だったので、今度しっかり聞いてみますね。楽しんできてね~(やっぱりあのお着物でゆかれるのかしら?季節がまだちがうかな、)

Posted by: ゆず | September 22, 2008 at 07:07 PM

八重垣姫、架空のお姫さまなんだね~!勉強になりました、ありがとう!(私がみたのも役者絵でした)

>中国のなかにも、そういった良心的なお店はちゃんと、あるんだね。いつか機会があったらご相伴にあずかりたいです(苦笑)。

ここは「完全無農薬」が売りのお店だったんだよ。
現地には日本人向けのフリーペーパーが何誌もあって、そこの広告を頼りにしてたどりついたお店でした(もちろん、「安全料」の分、お足は高くつくのだけどね)。
良心的なのか、売らん哉なのかはわからないけど(笑)…。
最近では日本も同じようになってきているけど、安全というのは付加価値なので、お足があれば安全もある程度購入できるのです(少なくとも私はそう思ったよ)。

お着物は、現在お仕立て中のものを、その日に間に合うように届けていただく算段が整っているの(笑)。モティーフは「雪」だけど、晩秋だからコーディネートによっては許されるかなーと思いつつ…。舞台もお着物も、両方わくわくです~。

Posted by: zok | September 23, 2008 at 12:15 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« お月見、たのし。 | Main | わたしも、おきもの。 »