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September 2008

September 28, 2008

啄木のこころ

石川啄木のこころが、今日はじめて、実感としてわかったように思う。

 ふるさとのなまりなつかし
 停車場の人ごみの中に
 そを聞きに行く

18でふるさとから離れたものの、あまりこういう思いを抱いたことはなかった。
地元・仙台は、方言らしい方言ではなく、イントネーションや語尾程度のものだったし、どちらかといえば、学生時代をすごした山形で使われる言葉の方がずっと方言らしかった。
上京してから、最初に勤めた会社で先輩に「やっぱり少し違うよ」と言葉の差を指摘されても、自分ではどこがどう違うのかわからなかった。

きっかけは、古いテレビ番組だった。
NHKの「あの人に会いたい」。
オンデマンドTVで放映されているこの番組を、朝ごはんの後のコーヒーブレイクに、つけたところだった。
人間国宝の陶芸家・加藤唐九郎。
頑固一徹な政治家・吉田茂。
そして続いた、アイヌ語研究の第一人者、国語学者の金田一京助を見始めたときのことだ。
映像は白黒。
金田一氏は、もう、おじいちゃんである。
語り出すやわらかで穏やかな口調が、亡くなった祖父にそっくりで、そうと気づいたら頬を涙が一粒伝っていた。
イントネーションや語り口が良く似ている。

それもそのはずで、金田一氏は祖父と同じ岩手県の出身だった。
小学校の先生方の名前が、小山内など○○ナイ、とつく。それは県内の地名からついた苗字で、ナイというのはアイヌ語で沢。岩手にも昔アイヌのひとびとが多く住んでいたから、アイヌ語で地名がついたのだと、そういうところからアイヌ語に興味を持った。
そう話す姿、たぶん祖父が同じ内容を話したら、まったく同じ話し方であったろうと思う。

なまりがなつかしい、というのは、こういうことを言うのだと思った。
もう会えない祖父だけれども、別の姿を借りて会えたような、なつかしさがあった。
啄木が上野で聞いた言葉も、きっと関わりのあった親しい誰かを思い起こさせ、その誰かの声をきいているような、そこに励まされるような思いで心を満たしたのではないだろうか。
そういえば、啄木も、岩手の出身(金田一氏とは同級生であったらしい)。
彼もきっと、同じひびきに、胸をあつくしたのだろう。

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September 24, 2008

マイボトル、はじめました。


ふつうはマイボトル、夏の初め頃に始めるひとが多いのだと思うけど…
夏も終った今頃、ようやく始めることにいたしました。
というのも、ずっとずっと気になってはいたものの、ピンとくるマイボトルに出逢えずにいたから。
このたびめでたくようやくピンと来て、マイボトル始めとなりました。

最後の最後まで、機能(保温・保冷)をとるかデザイン(見た目の美しさ)をとるかで悩みぬいたのですが、やっぱりデザインをとることにしました。
両方の要望を満たしてくれるプロダクトが生まれてくれればいいのに…!

パートナーは、保温も保冷もできない、しかし「常温でのむ」という体にはいいハズのスタイルを提唱するアルミボトルを採用。
軽くて、でも丈夫で、使ってみるとたしかに便利だし、なんだか妙~に愛着が湧いてしまいます。
とてもわかりやすいボトルでして、これからの季節、熱めのコーヒーでもいれようものなら、ボトルが持てないほど熱くなるため、「常温にせざるをえない」融通の利かなさ頑固さも、慣れてしまえば可愛らしく見えてくるから不思議です。

私が選んだのは、SIGGというスイスのメーカーのもの。
雑誌やネットで見ていると、かわいいなぁと思うのはここのものが多く、デザインコンペなどもやっているので素敵なデザインもたくさんありました。
私はシンプルな、白いつるんとした表面がかわいい!と気に入ったのですが、探してみたら、さらにそこにプロダクトデザイナーが一案ひねり、冷たいものをいれると雪の結晶模様がうかびあがるタイプのものを見つけました。
冷たいときは模様つきで、冷たくなければつるんと白い(雪の結晶は透明なインクで印刷されているので)。
1つで2味楽しめるデザインなわけです。
まして、雪の模様。
私は大雪の日生まれなので雪模様にはとかく弱くて、和ものも雪輪柄となると相当目尻と財布の紐が緩みます。
今回もそういうわけで、「これしかない!」と瞳に炎を宿らせて、手に入れたわけなのでした。

で、マイボトル、手に入れたはいいけれど、お出かけする予定がないのです。
このところ外出といえば、せいぜい幼稚園の送り迎えくらい。
だから、主に家の中で使っているのですが、あるいて10歩ほどのキッチンと書斎間、温かなコーヒーをわざわざぬるくしてボトルにいれてみたり、ペットボトル入りの名水を買ってきてマイボトルにうつしかえてみたり。
本当にこれがエコなのかはよくわかりません。
むしろ逆では…とうすうす感じながらも、自分には「コーヒー3杯分が入るんだから、労力は確実に減っているはず」と言い聞かせつつ、アルミボトルよろしく、そこは頑固に使い続けています。(ガブ飲み派の私にはコーヒーカップは小さいようで、いつ飲んだともわからないのに気づくといつもカップが空で、何度もキッチンにコーヒーを汲みにいかねばならなかったのは、マイボトルの恩恵で軽減されています。…うーん、言い訳?)
そして更に、「冷たいものをいれると雪の結晶模様が浮かびあがる」わけなので、冷たい飲み物をいれる機会がなくなるこの季節には、なんだか楽しみ半減のようにも思えます。
マイボトルが欲しいんだと話したときに、四川先生に、「でもアナタあんまり外出しないんじゃ?」と言われた一言、ちゃんと聞いてみても良かったかなーと考える、今日この頃でもあります。
気に入ってて、喜んで使っているんだから、まあいいか。
長いお付き合いになる(と思う)マイボトル。
本当に外出に持ち歩く「デビュー」は、いつの日になりますやら。

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September 22, 2008

おどろきおののき

雨が続くからなのだろうか。
先週の金曜、はると私は幼稚園の帰り道に、いつもの道を歩いていた。
左手には中学校のグラウンド裏のフェンス、木々が生い茂り、右側は住宅地。一部にはこのあたりの地主さんのものなのだろう畑がありアパートが建ち、畑にはとうもろこしやなすと思われる植物が茂っている。
車2台がゆうにすれ違える、割と大きな道なのだ。

はるは幼稚園の課外授業で英語のレッスンを体験した日で、早速覚えた単語を私に教えてくれようとする。
二人で「みどりは英語で?」「青は?」なんて、夢中でおしゃべりしていたのだ。
小雨が降っていて、ふたりとも傘をさしていた。
聞こえるのはまわりの静かな雨音ばかりで、車の音や自転車の音も、誰かの足音もない。
だから、すっかり油断しきっていたのだ。

ふと、傘をもたげて前方をみると、わずか3m前の地面に、なにか不審なものがある!
それは、1m以上ほどの長さがある縄なのだけれども、動いているのだ。

ぴたり、と私達は足を止めた。いや、硬直した、と言った方が正しい。
まさか、まさか…!
そう、蛇、だったのだ。

住宅地なのに?こんな昼間から?中学校だよ?どこから来たの?なんで道を横断してるの?
もう頭の中はパニック状態、心臓はドン、と高くなったあと、自分では動いているのかどうかもわからない。
白昼堂々住宅地の道を歩いている蛇に、遭遇するなんて!!!
が、頭の中の動揺とは裏腹に行動は冷静なものである。
こういうとき、誰しもそうなのだろうが、脳内では自分が確実に二人になっているように思う。
慌てて感情的になる素の自分と、冷静に客観的行動を促す自分と。
対象と距離を大きくとりながら、はると遠巻きにしばらく蛇の行動を見ていた。
蛇は、道を横切ったあと、中学校のフェンスのある石垣を、くねくねと登り始めた。
コンクリートで作られた土台の、その隙間を迷路のように辿って、中学校の校庭に入り込んでいった。

考えてみると、動物園など以外で蛇を見るなんて、初めての体験である。
近所の方に「蛇がいたよ!!」とお話したら、その方も同じ場所で見たことがあるとのこと。
しかも更には、「ここにもいるよねー」と、明るく仰る(!!!)。
そして彼女は私たちの住む部屋の向こう側に広がる庭を指し、「あの、隣の建物との境にある、角のあたり。あのへんにいるみたいよ。」その場所は、我が家からそれこそ3mほどの雑木林。たしかに何がいてもおかしくないとは思っていたが…改めて言及されると身も凍る思い。

実家では蛇は家の神様だと言っていて、実際家の庭にある物置に住みついていたらしく、時折祖父が物置から蛇の抜け殻を見つけてきた。
一緒に暮らしていた曾祖母は財が貯まるのだと教えてくれたが、恐ろしい、と私は思っていた。
叱られると、その物置に入れられることが多かったから!死活問題だったのだ。
その蛇も建替え時にはいなくなったようで、もうお目にかかることなどないとおもっていたのだが…。

それで、はるは、というと…
「全然こわくないよ!」
とのこと。
絶対に手出しをしてはいけないよ、と言い聞かせました。
これは、落語絵本『そばせい』の出番です。
ほら、蛇が人を食べちゃうシーンがあるでしょう…?
不用意に恐怖を植えつける必要はないけれども、恐れる、というのは絶対に大切なことだと思う。
恐れを知っているからこそ、人は人に優しくもなれるし、自然に対しても傲慢になりすぎずにあれるのだと思う。
なにより、「触らぬ神(蛇)に、たたりなし」です。

できればもうお目にかかりたくない神様であります。

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September 19, 2008

トースト・サンドウィッチ。


最近のお気に入りは、サンドウィッチ。
ふわふわのパンのサンドウィッチもいいけれども、私好みは、トーストにはさんだ、ホットサンド風。

ただのトーストじゃあ、ありません。
表面はカリカリサクサク、中はふんわりしっとりの、サンドウィッチ仕様なのです。
イギリスパンを二枚重ねてトーストすると、中はふんわりしっとりのまま。
そこに、バターを塗って、中身をはさんで、いただくのです。

写真は、左から、ハムとチーズとほうれん草、めんたいこチーズ、そして卵とハムとマッシュルームです。
ほうれん草はバターで軽く炒めて。
めんたいこは身をほぐして。
卵とハムとマッシュルームは、少しのバターと塩こしょうで、半熟よりやや固めのスクランブルエッグ風にまとめます(火が通り過ぎるとぼろぼろして崩れちゃうし、あまり火が通っていなくてもべろべろ落ちてきます)。
スパイシーなのがお好みだったら、卵を炒める時に、バターの代わりにマヨネーズとからしを使ってみてもおいしいです。

大人用には、ポットに作った、たっぷりのカフェオレを添えて。
子ども用には、少し温めてお砂糖を加えた、ホットミルクを添えて。

さあ、めしあがれ。

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September 17, 2008

わたしも、おきもの。


箪笥を整理していたら、さあやのお宮参りに着せたお着物が出てきた。
母方の祖母が、私が生まれた時に作ってくれ、産院から退院する時にだけ着た(らしい?)着物だそう。
母が「覚えてないの?あのとき着てたでしょう!」と不思議そうに言うのだけど、産院から退院する際の着物を生まれたての赤ちゃんが覚えている方が不思議である。
にしても、まだ超音波診療のない当時。
性別もわからないのに、生まれてから女の子用にとお着物をお仕立てしてくれたのかしら?
だとしたらすごいスピード!
祖母の愛情と、それを汲んで作ってくださった和裁士の方に感謝!
いや、もしかしたら、祖母が縫ってくれたのかも…?
いずれにしても、愛情たっぷりのお着物なのです。

このお着物、柄がとってもかわいくて、木馬やサーカスのテントが、梅の花と一緒に散らしてある。
大胆な色柄のいわゆるお祝い着もあるのだけど、こちらの方が私好みでもあり、こんなところにも祖母譲りのDNAを感じる。
さあやにしたら、ひいおばあちゃまが作ってくれたお着物。
お目にかかることはなかったけれども、ちゃんと、愛情は受け継がれているからね。

さあや、お着物を一目見たら、笑顔がこぼれました。
そういえば、私が着物の本をベッドで読んでいると、寝返りして覗き込んでは、手を伸ばしてきます。
お着物好きな子になりそうな予感…なんて、親バカでしょうか(笑)。

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September 16, 2008

白檀をいただく。

毎年秋冬のお楽しみ、ネスプレッソの期間限定カプセル。
今年秋のお品は、なんと、「白檀の香りのコーヒー」。
もちろん、白檀を配合しているわけではないのだけれど、香ばしいコーヒーの味わいの奥に、白檀のような香りが流れているのだそう。
名前は、ジノガルパという。
お知らせに送られてくるコンセプトブックも素敵で、青と銀を貴重にし、ハチドリがテーマになっている。ハチドリが受粉してあるく、コーヒーなのだそうだ。

いざ届いたコーヒー、早速いれてみると、白檀とまでは思えなかったものの、言わんとしているところがわかるような気がする。
強い苦味と、程よい酸味、その奥からたちのぼってくる独特の香気が、たしかにある。

夜長、白檀様の香気をいただきながら、鈴虫の音を聞くのは、贅沢な気分。
やらなくちゃいけないことはたくさんあるのだけれども、それを放り出して、ついつい着物のコーディネートの本を見たり、歳時記を見たり、ゆるやかな時間を過ごしに走ってしまう。
ちょっとだけ、コーヒーを飲む間だけ…そう言い訳しながら、夜は更けていく。

「香り」つながり、来月は久しぶりに歌舞伎座に行く事にした。
演目は、本朝廿四孝 十種香。
歌舞伎の三姫に数えられる、八重垣姫が出てくるお話だ。
八重垣姫は玉三郎、許婚の武田勝頼は菊之助が演じる。
この演目では、八重垣姫が切腹した(と思っている)勝頼を想い、姿絵を描かせたものを飾り香を焚くのだけれど、ものの本によれば本当に舞台上でお香を焚くのだとか!
それを見越して(?)1階席の上手側、八重垣姫の部屋の前に陣取った。
江戸時代から引き継がれているこの演目。
明和3(1766)年に大阪竹本座の人形浄瑠璃から派生してその年のうちに歌舞伎になったというから、もしかするとこの時代を風靡した(そして私が一番好きな)浮世絵師・鈴木春信も同じ芝居を見たかも、と嬉しくなってしまう。
平賀源内が大活躍した刺激的な時代でもあるから、本当に香を焚くのもなんだかうなづける気がしてしまう。
ところでこういうシーンで焚かれるお香、やっぱり、伽羅なのかしら…?
日本の香りの本を読んでいると、香がたしなみのひとつとして重要な役割を担ってきたことに、とても興味を惹かれる。
香りひとつで、粋にも野暮にもなったんですものね。
どんな香りを届けてくれるのか、そして舞台になるのか、とても楽しみ。

そんな思いを、白檀様の香気にのせて、今日も夜はすぐに更けそうです。

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September 14, 2008

お月見、たのし。



今日はお月見なのだとか!
先日、東京のSさんから、とっても素敵なお菓子をいただきました。
お月見にあわせ、月と兎が描かれたかわいいお重箱に入った、クッキーです。
寅さんで有名な、柴又の名店のお品だそう。
さくさくとした歯ざわりと、コーヒーにもお抹茶にも合う丁度よくて上品な甘さのお菓子、お送りくださったSさんのようなあったかくてやさしいお味がいたします。
甘いものに目がない面々ばかりの我が家、早速おいしくいただいていますが、私にはこの箱がまた魅力的で、中身を別の菓子器にとりわけ、箱を書斎に持ってきました。
千代紙を入れようかしら。
お香もいい…
そんなふうにうっとり過ごす時間もまた、たまらないものです。

時を同じくして、北京でお世話になったNさんから、月餅も届きました。
ああ、中秋の名月。
今夜は、うさぎちゃんに思いをはせながら、こどもたちと一緒に空を見上げます。
(残念ながら四川先生は今週末はずっと出張で留守なのです)

きれいなお月見、できるでしょうか。

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September 13, 2008

反物が届きました。

たんも
反物が届きました。
やっぱり、とっても素敵!と嬉しくなっています。
画面上で見ているのと少し違った点は、地色の淡いグレー。
これがまた雰囲気を添えてくれ、とても素敵です。

実は、やわらかものの反物を見た・触ったのは、これがはじめて。
こんなにやわらかいんだ!こんなに薄くて軽くて、肌触りがいいんだ!と驚きです。
(到着前、丹後縮緬ってどんなの?と母に聞いたら、あんたそんなことも知らずにそんなイイモノ手に入れたの?と呆れられてしまいました。江戸本を開いたら、ちゃんと「丹後縮緬」、近畿の名産品に数えられていました。)

まだ反物なのに、早速家の帯を引っ張り出して、これもいい、あれもいいとコーディネート中。
これが楽しいんですよね。
お着物の楽しみのひとつは、コーディネートで着物の表情がまるで変わること。
帯ひとつとっても、粋にもはんなりにも、雰囲気を変えて楽しめるのがたまりません。
着物ひとつに帯みっつ、の法則、なるほどなと思いました。

Sa3b0190_2さて私が一番このお着物にあわせたい帯は、塩瀬の切手柄。
購入以来、もったいなくてもったいなくて、使っていなかった特別な帯です。
歌麿の「ポッピンを吹く女」が素敵で素敵で、たまらず惚れこみ惚れぬき…大事なひとにはそうそう手を出せないと同じ論理で(?)、いまだ未使用の帯です。
なんとも粋じゃあ、ありませんか?
 
Sa3b0188_2やわらかく、女性っぽさを出したい時には、今の季節、この菊柄の染帯もいいかしら。
この時期ならもちろん、贔屓にしている音羽屋の観劇にも、欠かせない一本です。(なんたって、「菊」之助「菊」五郎贔屓なわけですから。そのときは、長襦袢は「よきこときく」…袖だけの、うそつき袖で。見えないところにこだわる江戸人の気持ち、なりきってしまいます)
今まで渋好みの私には濃い目の色の着物しかなかったので、この帯がピシリといきるコーディネートが見出せずにいたのですが、これならばっちり。
 
Sa3b0189_2金糸のたくさん入った鼓の柄なら、パーティやお祝い事にも似合うはず。
洒落たレストランでのお食事や、観劇や…。
と、いろんなシーン、思い浮かぶ割にあまりそんなシーンはないのですが(笑)。
流石に子ども連れでの着物姿、赤ちゃんがいるうちは無理ですが、自分ひとりでのお出かけの時にはぜひ着物を着たいなぁ。
 
今年は夏でもお着物姿の素敵な方をあちこちでお見かけしました。
汗1つかかずに、さらっと涼しげなお姿は、本当にすてき。
夏着物は私はちょっとまだ手を出せずにいるのですが、今からは、お着物日和が多い、良い季節です。

反物はこれから、お仕立てしてくださる方にお送りをします。
一ヶ月ほどで、出来上がってくるとのこと。
どんな風に仕上がってくるのか、今からとても楽しみです。

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September 10, 2008

図書館事始。

図書館事始。
さあやも6ヶ月。
今日は鎌倉市の育児教室に出かけた。
健診とまでいかないこの集まりは6ヶ月を迎えた赤ちゃんの離乳食の説明や困っていることを相談する機会。
そして、素敵だなぁ!と思ったのが、絵本との出逢いの機会でもあること。
おはなしボランティアの方が、2~3組に1人の割合で来てくださり、絵本を読み聞かせてくださる。
そればかりか、なんとその読んでもらった絵本が赤ちゃん全員にプレゼントされるのだ。
感動、してしまいました。
行政に対していろいろな声があることを知ったこの頃だけれども、このシステムは本当に素敵。
こども達が(正しくは子育て中のママ達が)等しく絵本に出逢える機会って、素晴らしいことだと思う。

うちは私もはるも図書館のヘヴィユーザーだけど、近頃絵本に興味を示し始めたさあやもその仲間入りするいい機会だ、と思った。
(なにかと子どもに予定が左右される子育て中。でも図書館に出かけることができなくても、鎌倉市では、予約した本を宅配便で送ってくれるサービスがあり、子どもが急に体調を崩して予約した本を取りに行けなくても、ちゃんと本を借りることができるので有り難いのだ。今私は江戸期の古典文学を、こども向けにマンガにしたシリーズを読破中。『心中天網島』『春色梅児誉美』『好色五人女』『三河物語』などなど…漫画と侮るなかれ。注釈も多く結構勉強になるものです。原典はのちほどゆっくり味わうつもり)

ブックスタート、と刷られた布袋には、絵本と図書館の案内、図書カードの申込書が入っている。
布袋は勿論、借りた絵本を入れるのに丁度良い大きさ。
いただける絵本は何種類類かあって、どれかはお楽しみなのだけど、さあやは『ぴょーん』だった。
絵本で動物などがジャンプするのに合わせて、一緒にぴょーんとしてあげると、本当に楽しそうに声をたてて笑う。

早速、健診帰りにそのまま(会場の下が図書館だったのだ!)、さあやも「図書館デビュー」した。

やっぱり最初は…と『ちいさなうさこちゃん』を借りた。うちにあるブルーナ絵本はどれもさあやのお気に入りだから。
それから同シリーズの『じのないえほん』、リアルな絵が素敵な『いちご』。
はるのときもそうだったけれど、図書館で絵本を選ぶ時間はなんとも至福のときだ。
さあやがもう少し大きくなったら、うちにあまりない女の子向けの絵本を、一緒に選ぶのが楽しみ。
はるとは好み、まるで違うんだろうなぁ。

子どもばかりでなく、私も楽しい、絵本選び。
素敵なコミュニケーションであるからこそ、子どもと一緒に私もたっぷり楽しみたい。

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September 08, 2008

着物心、ついに決心。

さあやが生まれてから、1度しか着物を着ていない私なのだけど、それでもお着物への情熱は、失われていません。
いままでどなたかのものを譲り受けて着ていたお着物――。
ついに、とうとう、私の中で「禁断の一線」であった「お仕立て」を、することにいたしました。
なぜ禁断かといえば、もちろんそれはお値段のせいなのだけど…。
「まあまあいい」着物を5着手に入れるのと、「これぞ!」という1着を手に入れるのと、天秤に掛けた結果。
ついに清水から飛び降りてみることにしたのであります。

というのは、ずーっと憧れていた万筋のお着物、それに私がこの世で一番好きな文様・雪輪が散った、たまらなく私好みのお着物を見つけたのですが、それが反物売りだったわけなのです。
七日七晩悩みぬいた挙句、やっぱりこれは「買い」だと結論して、だとしたらお仕立てが必要になり…急遽、お仕立てデビューに相成りました。
せっかくの「はじめて」なので、ドキュメンタリー風に、反物の入手から出来上がりまでを追っていってみたいと思います。

反物は、こんな柄です。
まだPCの画面上でしか見ていないお品ですが、無彩色のしっとり粋な万筋に、愛らしい摺り疋田の雪輪模様が散って、チャーミングさをはなつ一品ではないかと思っています。
万筋も、シンプルな筋だけではなく、節のある筋が、味わいがあっていいなぁとほれ込みました。
生地は、丹後縮緬。…といっても、生地の良し悪しなんて、相変わらずわからないのですが。

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この着物なら、うちにある帯がいろいろ合わせやすい!はず。
染めの着物には織の帯、織の着物には染めの帯…と母からは教わったのですが、この着物(染めの着物)に合わせてみたい帯はいずれも染めの帯。そんなコーディネートって、許されるのでしょうか?
落ち着いたピンク色に菊の花が手描きされた塩瀬の帯。
白地に真っ赤な椿と鮮やかな葉が描かれた同じく塩瀬の帯。
黒地に歌麿の「ポピンを吹く女」切手の柄が描かれた塩瀬の帯。
それ以外では、母から譲られた、臙脂色に和花が刺繍された帯も、いいかもしれません。
お友達Sちゃんからいただいた、濃紺色に琳派風の花が織られた帯も、しっくりしていいかもしれません。
お着物の大先輩、お茶の先生Oさんからいただいた、ピンク色の献上帯だって、似合うだろうし、購入以来一度も締められずにいるピンク地に白いアザミのような花が刺繍された帯も、活躍してくれるはず。
祖母の形見の藍地に縞の細帯をきりりと貝の口に結んで、お稽古だっていいに違いありません。

…とまあ、考え始めればきりがないくらい、「万能!」なお着物に思えたのです。

そんなわけで、購入に踏み切り、今は、お仕立て先を探しているところであります。
(もうちょっとダイエットしてからでも良かったわーとも思うものの、思い立ったがなんとやらです)

お仕立てにあたり、お着物は反物があればいいだけじゃないことも、よおっくわかりました。
袷仕立てにするなら、胴裏や八掛が必要だし、ガード加工を施すかどうか…
本当にいくつもの手といくつもの作業を経て、お着物が成り立っているのだとわかります。
手軽にリサイクル品やいただきものを楽しんできたけれども、じっくり「お着物」に取り組む「お仕立て」、それはそれで、なんだかとても大事なものを教えてくれているように、思います。

余談ながら。
お着物のデザイン力に圧倒!されつつも、先人達のお洒落センスを楽しめる展覧会が、サントリー美術館で開催中。
小袖 ~江戸のオートクチュール~
お着物って本当に、「纏う芸術」だなぁとしみじみうっとり、楽しめます。
このお着物に、どんな帯を合わせていたのかしら?と、そこがまた気になります。
着物(小袖)だけでも素敵だけれど、ここにまた、目を見張るようなコーディネートをしてくれちゃうんですよね、江戸のお姐さん方は!
展示にはコーディネートまではないのだけれど、そこはまた、あまたある浮世絵などから、エッセンスを感じるとしましょうか…。

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September 05, 2008

これって厄年のせいでしょうか。

初夏に、黴と湿気に根負けして息絶えたエアコンに引き続いて、ただいま、全自動洗濯機がうなりをあげている。
今まで聴いたことのない警告音が朝から響き渡り、ピピピピという「困った、助けて!」音が、ブブーッ!ブブーッ!という断末魔の悲鳴になって、うんともすんとも動かなくなった。
何かと電化製品需要が多い今年。
それと同様に、あの全身よろいを着た細長くて沢山足のある忌々しい虫が、日に二度三度も出てくる。
進路を断つため、四川先生が家の隙間という隙間――壁の隙間、鴨居・長押と壁の間、壁と床、壁と天井、それに畳の継ぎ目まで――をコーキング(ゴムパッキン様の溶剤で埋め立てること)してくれたため、あまり大きいのは出なくなったのだけど、それは同時に彼らの退路も塞いだことになったらしく、行き場を失った彼らに何度も遭遇する。
それは私にとってはかなりのテンペストなのだけど、築二十年以上の建物には彼らはつき物なのだそうだ。
昔話で、「ふるやのもり」が一番こわい、と長老婆がいう物語があったけれども、まさにそれと同様のことを実感している、近頃の私達。
電化製品は軒並み壊れる。
天敵はわんさか出る。
これってやはり、厄年のせい?
例大祭の近い鶴岡八幡宮に、厄年のお祓いに行かなくちゃ、と固く心に誓いつつ、ひとまず電気屋さんに走る私なのでした(まだ毎日プールがあるし近頃は泥んこ遊びに夢中な幼稚園児。それに離乳食をあちこちに塗布してくれる乳児。この2人を抱えていると、洗濯機がないと、にっちもさっちもいかんのです)。

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September 03, 2008

後れ馳せ、梅仕事。

後れ馳せ、梅仕事。
名残の暑さの中、ずーっと手をいれられなかった梅干しちゃんのケアに取りかかった。
本当は7月8月の土用あたりに行う土用干し。
梅を漬けたのもゆっくりだったから、と自分に言い訳しつつ、ひと粒ずつざるに干しあげていく。
たっぷりした梅酢から、漂う酸っぱイイ香りに包まれながら、おいしくなってねと取り上げる作業。
梅の実は、重石とまわりの梅との兼ね合いで身をよじりながら、パズルみたいに収まっている。
きっと、干しあがった後に元どおりにするのは至難のワザだろうなぁ(もちろんしないつもり)。

梅の土用干しは、3日間に渡る。
1日目2日目は朝だして夜とりこむ。3日目は朝だしたら翌朝まで、夜露にあてる。

この一連の作業をしている間にこみあげてくる充実感はなんだろう。
梅好き特有の幸福感だろうか。

干した後は、瓶詰めにして、冬まで待つ。
2月くらいが食べ頃でおいしいらしいのだけど、待ちきれずに食べはじめられる12月から食べ、2月には僅かばかり…が例年(笑)。
今年はそれを見越して、初の3キロに挑戦。

前回は白梅干しと赤梅干しを1キロずつつくったのだけど、今年はどうしようかな。
割合を考えるのに必要になるのは、どんな食べ方にしようかな、という青写真。
ごはんとの相性なら、私はあっさりした白梅干しが好きだし、料理に使ったり加工するなら断然赤梅干し。
梅干しはソウルフードなので、こだわりも強い。

閑話休題。
梅干しをつくると、もれなく複製品ができる。
ひとつは、梅酢。
もうひとつは、梅塩。
今年は塩がきれいな四角に結晶していた。
酸っぱくて旨味のある、まろやかなお塩。
これまた、料理のお味をふくらませてくれる名脇役。
うちではサラダには市販のドレッシングは使わず、その都度ドレッシングを作るのだけど、いつもはレモン汁やお酢でつけていた酸味を梅酢にすると、なんともまろやかな、素敵なドレッシングが出来上がる。

うちで夏によく食卓にのぼる夏野菜サラダは、軽く塩もみしたナスとピーマンとミョウガをベビーリーフまたはサラダほうれん草と合わせて、おろし生姜、醤油、ごま油と梅酢をドレッシングにしていただくもの。いただく直前に好みでかつおぶしを散らすとおいしい。
塩もみして、少ししんなりしたナスやピーマンは、そのままかつおぶしとちょっとの醤油でいただくのも良い、四川先生の母上からおそわった「夏酒肴」。
ビールにも日本酒にも良いので、今日みたいな暑さ残る日にはぴったりの一品。

夏も、もう少し(のはず)。
明日は走りの秋ナスが届く。
夏から秋にうつろう季節。
少しずつ涼やかになっていく風を感じながら、ゆっくりこっくり、梅の仕上がりを待ちましょうか。

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