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May 29, 2008

うるわしき兄妹愛。

Sa3b00600001さあやがまた熱を出した。
あの大仰な入院以来、三度目。
先月は、はるから風邪がうつって、病院のお世話になった。
今回は、はるを連れての外出から戻り、パパとお留守番していたさあやを抱き上げてみたらなんだか熱くて、夕方とうとう「平熱」の域を超えた。
母乳の飲みもいつもより少ないし、あんなに良く笑う子が、いつもほど笑わない。
近くの小児科に電話をしたら、入院の経緯があるので、最初から大きな病院で見てもらったほうが良いと、藤沢市民病院を勧められた。
いつもながら、タクシーを飛ばして通院。
あたらしい病院に通うときは、いつも緊張をする。
自分のことならまだしも、子どもの、しかも緊急の件ともなると、病院側の対応に全てがかかることもあるから、こちらの期待も不安も大きい分細かい面まで目が届き、まるであら捜しのようになってしまうのだ。

こわごわ訪れた初めての病院だったが、先の入院の経緯などを伝えると、血液検査をしてくれ、栄養と水分の補給のために点滴を投与された。
さあやはまだ小さいから血管が細いためか、右手の甲に刺さった点滴がほんの少しの動きで閉塞してしまうらしく、何度かやり直したがうまくいかずに、最終的に左手の甲にも刺して、添え木を私が手で押さえるようにして2時間ほどを過ごした。
結局は、風邪の引きはじめか、一時的な熱でしょう、という結果に落ち着いた。
すごく熱が出てくるというわけでもなかったし、病院についたらなぜか熱が平熱のラインまで下がっていたからだ。それに、喉が少し、赤いという。

点滴針を刺したり、検査している間、親は外に出される。
単に医療スタッフの動きの効率化かもしれないが、子どもが痛いと大泣きをするので、嫌がったり見ていられない親御さんもあるだろうから、配慮でもあるのだろう。
処置室から、さあやのうめくような低い泣き声が聞こえてきた。

自宅に経過を連絡すると、パパの背後で、はるが電話に出るとせがんでいる。
電話をかわると、待ちかねたように、
「ママ、さあやちゃんは?」と聞く。
今お注射をしているよ、と言うと、
「それは大変ね!さあやちゃん、痛いの?」
「うん、今泣いているよ。」
「そうなの。ママ、痛いの痛いのとんでけってしてあげて。」と言う。
最後は「はるね、パパとごはん買ってきたからね。待ってるよ。」と、電話を切った。
神妙な声色は、度々病院に世話になる妹を心配してのものだった。

点滴針が刺さるまでに、泣いて体力を使い果たしたのか、私が処置室への入室を許された頃には、さあやは眠っていた。
眦にこぼれそびれた大粒の涙が一粒、まだ残っていた。
しばらくして眼をさますと、思い出したようにべそをかく。
手を握りながら、話をすると、潤んだ瞳でじっと私を見ながら、話を聞いているようだった。
「ニイニイに、お電話したよ。心配していたよ。」というと、ほとんどこちらの思い込みなのだろうが、口元に笑みを浮かべた。
「うー」と声を出して、もっと話せ、と促される。
パパが待ってるよ、とか、点滴痛かったね、もうちょっとだよ、という話も、聞いてはいるのだが、ニイニイという言葉が出ると、ひと際目が光る。
「ニイニイが待ってるよ」の一言には、必ず笑みを浮かべるのだ。
(ちなみに、「ニイニイ」と呼び出したのは最近。山形の従兄の子供達がそう呼んでいたのを思い出して、かわいいなぁとまねっこをはじめた。)

お互いに、お互いのことを思っているんだなぁ、と思うと、とても嬉しかった。
はるは、妹のことを。
さあやは、兄のことを。
「かわいがるのは、上の子が自分のおもちゃをとられる時まで」という証言もあるので(笑)、いつまで続くのかわからないけれども、兄妹仲が良いことは嬉しい。

はるは先日「はるね、さあやとケッコンするよ」と言い出した。
絵本で「ケッコン」という言葉に触れて、使ってみたくなったらしい。
ケッコンは、男の子と女の子がするんだよ、パパとママもケッコンしているんだよと教えると、目をまんまるにして「へえ、そうなんだ!」と驚き、そして「はるはね、さあやとケッコンするよ」と言う。
ちいさな子どもの決意は、ほほえましい。

家に帰ると、午後十時をまわっていた。
はるはもう寝ていた。
でも会話を聞きつけるとむっくりと起きて、目をこすりながら「ママ、おかえりなさい、さあやちゃんは?」。
妹を目にすると、「おかえりなさい、さあやちゃん。痛かった?」と笑顔を浮かべながら気遣う。
さあやもニイニイを見ると安心したのか、始終仏頂面だったのが、ようやく笑った。
はるのチュウをほっぺに受けて嬉しそうにしていたさあやだけれども、チュウするはるは、洟をすすっている様子。
ははーん。
さあやの熱の原因を発見した瞬間。

仲良きことは麗しきかな。
しかしながら、仲良しすぎると、赤ちゃんには試練になる時もある。
良いのか悪いのか…
今日の私の一番の大仕事は、やたらにさあやに近寄りたがるはるをやんわり阻止することになりそうだ。

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