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October 17, 2007

上海旅手帖/上海工芸美術館

Sn390401ヘプバーンの「おしゃれ泥棒」で、彼女が住んでいた家は、こんな形をしていなかったかしら?
中学生の頃に魅了された名画を思い出しながら、館を抱え込むように左右に配された階段を上る。
工芸美術館、ここに、アールヌーヴォーのステンドグラスがあるというのだ。

作成したのは、孤児院でステンドグラスづくりを請け負っていた孤児たち。
上海のステンドグラスには、いくつか彼らの作品が残っているそうで、ぜひとも見てみたいと思ったのだけど、私が知る2作品のうち、1作品のある場所はこの日お休みで、すがるような思いでここを訪れた。

Sn390402モノトーンで作られたステンドグラス、描かれているのは梅の木だろうか。
後ろは雪だろうか、それとも雲海だろうか。
時代を経たガラスは、静かな中にも抒情を漂わせ、流転する世の中をただじっと見つめてきたように思える。
美術館となった今は、3階建ての各部屋に職人達が詰め、中国の伝統的な美術工芸を伝えている。
展示されている品が購入できるのもこの美術館の特徴のひとつかもしれない。

展示品は、玉・象牙などへの彫刻の他、硯など文房四宝、織、刺繍、切絵、絵画、陶磁器(骨董)などさまざま。

Sn390407Sn390406Sn390410写真左から、玉に施した細やかな彫刻。
硯入れ、水滴、筆置きはじめ、文房四宝。
若草物語のような四姉妹が織り出された、フランス風の椅子。 
  
Sn390411Sn390414Sn390415Sn390416 
 
 
 
 
 
 
こちらは、京劇の衣裳。皇帝と皇后の衣裳なのだそう。 
可憐なレース編みの紋様集らしい。 
装飾的な木枠に納められているのは、絵画ではなく、全部刺繍で描かれたもの!こうした美しく細やかな刺繍は南の方に多いのだとか。蘇州刺繍が有名とのこと。
Sn390404Sn390408そのいずれも細やかな手仕事には、感嘆のため息がもれる。
また、美術工芸品を包み込む屋敷内もまたステキで、たとえばふと見上げる天井が、優美で美しかった。
そう、気取りすぎず、そこはかとなく美しさを漂わせる、ヘプバーンのように。
Sn390403ステンドグラスの梅の花は、近くで覗き込むと、こぼれる笑い声のようにも思えた。
梅の花たちは、時を経て、引き継がれていく美しいものを、柔らかく見守っている。

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