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July 04, 2007

胃袋とタフネス。

近頃、とくに思うこと。
それは、精神の強靭さと胃袋の強靭さというのは、密接な関係にあるのではないか、ということです。
国内でも海外でもそうですが、旅行のことを思い浮かべてみてください。
食べられるものの許容範囲が大きいのと小さいのとでは、その土地を楽しめる度合いが変わってくるように思います。
食べ物として受け付けられるか否か、に加えて、胃袋自体の許容量も重要。
とくにここ中国では、豊かな食文化を前に、ある種の確信を持ってその考えに思い至りました。

見たこともないような食べ物がいろいろある中、詳しい方にご紹介いただき、面白い食べ物にも出会いました。
魚の口のスープ。
あひるの舌。
いままでに聞いたこともないような品々です。
どちらもとても美味しかった!
魚の口のスープは、カスタードクリームのような黄色い色をしていて、あんかけのようなゆるーいとろみがついていました。そこに半透明のプルプルした半月状のものが入っているのです。大きさは柿の種をちょっと細くしたくらい。「お肌にいい!」と言われたので、魚の口の正体は、豊富なコラーゲンかもしれません。
あひるの舌は、小指くらいの大きさ。やわらかで、歯ごたえがあって、お味はうすい塩味。舌で舌を味わうのはちょっとした共食いの様相です。
確か中国では、怪我をしたらその怪我と同じ部位を食べて治りを早くする習慣があったように思います。
その考えでいけば、舌を食べたら好き嫌いが直るかしら?
私はあまり好き嫌いのない方なので、滞在中、はるに食べさせようと目論んでいます。

さてこのように、私自身は食への興味はたっぷり持ち合わせているのですが、残念ながら胃袋の許容量となると、自信がありません。
普段ならともかく、妊娠初期の悪阻中は、「ちょっとずつ、いろいろ」が基本。
一般の食事の1/3~1/2を食べて、少し時間を置いてからまた少し食べて…というのが今のスタイルです。
そうなると、外食もたっぷりとは楽しめません。

しかし、ここは食の大国・中国なのです。
「ちょっとずつ、いろいろ」丁度良い量が食べられると思って日本食系のブッフェにでかけたら、いわゆるブッフェのスタイル――皿の上に料理がいろいろ並んでいて、好きなものを好きな量とってきて食べる――に「加えて」、前菜から副菜2種、メインディッシュ2種、主食に至るまで、コース「も」待ち構えていた…なんてこともありました。
嬉しいしおいしいけど苦しい。今の私にはほとんど苦行です。
とても喜んでくれそうな友人や家族の顔が次々に思い浮かび、彼らの胃袋容量を思って羨ましくなった日でした。
こうなってくると、外食自体にいささか躊躇するようになります。
その躊躇はやがて外出自体への躊躇にもなり、ひいてはお楽しみが減ってしまう、というわけなのです。

食べること、すなわち、生きること。
胃袋のタフさというのは、その人の生命力の強さと、正比例しているように思います。

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