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June 29, 2007

雨の降った日。

Sn390083数日前、北京に来て初めて雨が降りました。
雨が降るときは空が暗くなるものですが、こんなところも大陸のスケール、暗さがハンパじゃありません。
夜が来たかのように、真っ暗になったのです。
写真は、なんと午後1時に撮影したもの。
ネオンは夕方になってからしかつかないので、街は夜よりもずっと、暗いのです。

昔の本の中で「俄に雲天かき曇り、雷鳴轟き…」ときたら、それは龍の登場シーンなのですが、まさにそんな感じで、突然に夜になるのです。
さすが龍の棲む国!と感激すらしてしまいました。

雨がなかなか降らない、と以前書いたことがありますが、中国では水不足がとても深刻な問題になっています。
たとえば北京を例にとると、年間降雨量が600ミリともともと少ないうえ(ちなみに東京は1467ミリ:東京管区気象台HPより)、前世紀末から旱魃が続いて30%も降雨量が減ってしまったのだそうです。中国の旱魃の問題は、温暖化との関連を指摘する専門家も多いとのこと。
旱魃、というと、水道の整備された生活が当たり前になっている私達の意識からすると、とても遠い昔の出来事――そう、江戸の飢饉の原因だったり、昔話の中で耳にする問題――のように思えるのですが、ここではとても大きく現実的な問題として捉えられているのです。

ここ北京では、都市部の人口集中に伴う水需要の増大、工業化による工業用水の急増によって、地下水位が大幅に低下し、地盤亀裂や地盤沈下をもたらしているそう。
2箇所あるダムは、片方は旱魃で水位が激減、もう片方は上流の水質汚染で使えなくなってしまったといいます。
そんな理由で首都は今、水需要の70~80%を地下水に頼らざるを得ない状況なのだそう。
農村部では、井戸はもちろん、河川そのものが枯れているところも、少なくないとのこと。
本当に、深刻な状況なのです。

改善のため、NGOなどが各地で井戸を掘るなどの活動しているようです。
そして国家も改善のため、長江からの水路を建設して北京をはじめとする北部に水を供給する大プロジェクトを進めているそう。
3つのルートを、2010年に全線開通させる予定で進行中らしい。

その昔、古代中国・夏の禹王が治水の成功で王位を得たことや、徳川家康が江戸入りした時に最初に着手したことがやはり治水だったことなどを考え合わせると、この水プロジェクトが次世代の中国を大きく発展させる要となるように思えます。

Sn390084さて。
話を身近に戻し、雨が上がった後、午後4時の、ほぼ同アングルの写真です。
いかに暗くなって、私がちょっと感激してしまったか、おわかりいただけるのでは?

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Comments

その後 おかげんはいかがですか?
毎回毎回 びっくりさせられたり 大笑いさせられたり ヨダレをぬぐったり・・・の北京便りですが 今回の《雨空》はほんとうに感動モノですね! ん~!感動!
こちらもこの夏の水不足はかなり深刻化してきています。
そういえば 昔から世の中を治めることは 水を治めることだったんですね?

Posted by: スズエリ | June 29, 2007 at 12:36 PM

水不足、日本も相当なものですよね。

先日テレビで日本画家・千住博さんが話していたのですが、日本に仏像の技術が伝来してすぐの頃、一番良く彫られているのが、十一面観音と薬師如来なんですって。
この十一面観音は水にゆかりのある仏様だそうで、薬師如来は「薬(草)」というくらいだから植物に関連する仏様。

その他、蛇とか龍とかの民話が良く残っていますが、あれは地域の水神信仰の裏返しですし、お稲荷様=狐は竜宮の使いという説があって、お稲荷さんの持っているあの珠――狐火をつくるあの珠ですが――は竜宮の宝のひとつだそうで、稲荷信仰も広義では水神信仰につながると考える専門家もあるようです。

古来から人は、自分たちの力(治水)と、神仏への信仰の両方から、水の恵を望んでいたんですねー。
科学が進歩して、人が自然を凌駕したように感じているけれど、本当はそうじゃないんじゃないかと思わされるようです。

追伸;ようやくコメント記入機能が回復しました!メールも回復しました。今日以降のコメントには、返信ができると思います。
いままでコメントくださった皆さん、ありがとうございました!

Posted by: zok | June 30, 2007 at 11:00 AM

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