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March 17, 2007

花咲く頃。

東京近郊の開花予想は、20日頃とのこと。
花冷えの日もありますが、暖かなお天気の日は、まさに春爛漫といった風情です。

この季節、毎年思い出す、桜についての思い出があります。
それは、旦那さんと初めて会った時のこと。

私が旦那さんとお見合いした日の前日(お天気の良い土曜日でした)、
急に東京中の桜がぱっと咲き出しました。
近所にあった桜の大木は、金曜日までは咲いている花もまばらだったのに、
一夜明けた土曜日には満開だったのです。
晴れた日の朝。
澄んだ青い空に映える桜の薄紅色が、とても美しく思えました。
なにかいいことがある予兆のようにも思えました。

お見合いは、びっくりするほど楽しい時間でした。
そもそもが、旦那さんの母と私の母が40年来の親友というお付き合い柄、とてもカジュアルなお席だったせいもあるかもしれません。
うまくいくいかないは別として、親の出資でおいしい料理が食べられるからラッキーと不埒なことを考えていた私には、予想もしない出来事でありました。
満開の桜に浮かされたのか料理とお酒のおいしさのせいか。
話が弾んで、面白くて、
ああこんな人と毎日一緒に暮らしたら、面白いだろうなぁと思ったものです。
食事の後は、青山を散歩しました。
それも、表参道から神宮前まで、全部裏道を。
人一人ようやく歩けるような細い路地を歩いて、
古いトタン屋根の家の上に猫がいるのを見つけたり。
コンクリートの裂け目から懸命に伸びてくる木の芽を見つけたり。
私たち以外には人影もまばらな、静かな道で、
およそ「青山」「表参道」のイメージからはかけ離れた散歩コースです。
ふたりともそんなことが、なんとなく好きなようでした。
途中、私が気に入っているお香のお店に立ち寄りました。
彼も香には興味を持っていたようで、服に焚き染めたいから、行ってみたいといってくれたのです。
130種類ものお香の中から、彼が「これがいい」と選んだのは、奇しくも私が一番好きな香り。
そのとき私は、なにか運命めいたものを感じたかもしれません。

一週間後、「浜離宮に桜を見に行こう」と誘われ(しかし大雨で「新宿にて映画」に急遽変更)。
その次の週、桜が散りはじめる頃には、
結婚することを決めていました。

初めての大雨デートの翌日、近所に住む友人と、近くにあった大きな庭園の夜桜を観にいきました。
そこはもう閉園時間で閉まっていたのだけど、お見合いの話をすると彼女は、祝杯を挙げよう!!と言ってくれ、二人でコンビニから缶ビールや缶チューハイを買って夜桜探しをしました。
ライトアップもされていない、普通の、町の中の公園。
ベンチから見上げる桜が、春にぬるんだ夜に朧気に浮かびあがって、
とても美しかったのを覚えています。

自分の人生のターニングポイントであったひと時が、
桜の花とともにあるのは、とても幸せなことかもしれません。
桜が咲く頃になると、自然とその時のことが思い返されます。

この季節、私はいつもより少しだけ、旦那さんに対して優しくなる気がします。

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