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May 16, 2006

文学館へ。

060512_15100001_1江ノ島散策でもしようかと訪れた江ノ電の駅で、一枚のポスターに目がとまりました。
バラまつり。
へぇ、と思ってしげしげ見ると、ずっと行ってみたかった鎌倉文学館のポスターなのでした。

私ははるに寄り道してもよいか尋ねて、途中下車しました。はるは何も言わず、ただにこりとしてくれました。

鎌倉文学館は旧前田侯爵家別荘の洋館で、小高い丘の中腹にそびえるその窓からは、海が見えます。
館の前にあおあお茂る芝の斜面を降りるとバラ園があり、色とりどりのバラが美しさを誇っていました。

文学館は与謝野寛・晶子展の会期中で、ずっと見たいと思っていたアールヌーヴォー調の装丁本はじめ貴重な資料を見ることができ、ふとした思いつきに感謝したほどです。

はるも思いのほか楽しんでいて、昭和10年頃の鎌倉のジオラマや、芥川龍之介の直筆原稿にある落書きめいたスケッチを何度も行き来しながら見ていました。

芝生に降りると、斜面を転げ回るようにして、はるは歩きまわります。バラ園でもちゃんと自分で歩いてあちこち一緒に見てくれました。
肝心のバラはまだ咲いていない種も多かったのですが、その美しい名前に想像をかき立てられ、文学館に名のみのバラとは風雅だなぁと感心。その表札ほどの小さなプレートに書かれた「うすい藤色」などの短い説明と、それぞれに凝った名前から想像するバラの花はなんとも甘美で、物語を読んでいるような味わいがあります。その名の中には、「化粧坂」などの地名や、「静の舞」など、鎌倉にゆかりあるものも含まれ、いっそう楽しめます。

文学館にバラ園、と思いついた人のセンスはすごい。

美しく咲き誇ったバラを見るだけじゃない楽しみがある、素敵な場所です。
ふと物語に身を寄せたくなったら、ぜひ。おすすめします。

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