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May 2006

May 31, 2006

薔薇の季節になりました。

060525_14270001薔薇の季節になりました。

近所のお散歩が楽しくなるひとときでもあります。
先週末まで近所にある植物園でバラまつりも開催されていて、オールドローズやイングリッシュローズ、それに日本で作られた品種など、たくさんのバラを楽しむことができました。

さて、明日からもう六月ですが、ドイツでは六月の別名を薔薇の月というのですって。

そんなわけで、今私のブームは薔薇。
薔薇がブレンドされた紅茶や、薔薇の花びら入りのジャムなどを楽しみ、ボディソープやシャンプーも、薔薇一辺倒です。
薔薇が特別好きというわけでもなかったはずなのですが…気づいてみたら薔薇だらけになっていました(笑)。
先日はブルガリアローズのジュースという珍しいものも手に入れて、薔薇の香りをたっぷり楽しみました。ああ、確かに薔薇!という感じのお味。
そういえば昔ファッション誌で、「飲む香水」として、薔薇のエキスの詰まったカプセルを飲み続けると自分の内側から薔薇の良い香りが現れるという話を読んだことがありました(すっごく高価でしたがちょっと憧れました)。あれもこんなお味だったのでしょうか。

薔薇もハーブだと知ったのは、母がハーブの専門家として独り立ちした頃。
日ごろハーブなど意識せずに暮らしているのに、なにげないところで母のDNAを感じるこの頃です。

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May 30, 2006

真夜中のお弁当。

060527_20220001生活習慣を改めて、八時半にははるを眠らせるようになりました。
もっとも、部屋を暗くしてベッドに入ってから、一時間近く、ひどいときは二時間三時間も、暗闇で遊んでいるのですが、時々は九時前に眠ってくれます。

早く眠ってくれた日は、その後の時間が自由に使えるのでとても嬉しい。
ところが、難点があって、そのうちの二回に一回は、夜中に起きてしまうのです。
起きる理由は、「アム」…はる語で、おなかがすいた、ということ。

食事をしっかり食べないまま眠ると、途中でおなかがすいてしまうらしいのです。

そこで、毎晩、夜食の準備をしてから眠るようになりました。
ランチボックスは、紙皿を2つ重ねて絵を描き、紐をつけたもの。
中には、小さな俵型のおにぎりが三つと、おかずが一品入っています。

「アム」と泣いたらすぐにこれをあげて、中から取り出したおにぎりをはるに手渡します。
変な形の入れ物から出てくるおにぎりに、はるはちょっとだけ笑顔になります。
泣かない日には私の朝ごはんになるのだけど、こんなお弁当箱、実は私が作る過程も楽しい(ちなみにNHKの子ども番組でGOMAが作っていた『UFOランチボックス』の真似っこです)。

しばらくはこのお弁当箱のお世話になりそうです。
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May 29, 2006

お面屋さんで。

060526_13220001はるは電車に夢中です。
そのせいか、なにかのきっかけで機関車トーマスを見たら(たしかガチャポンがはじめてだったような?)、すっかりはまってしまったようです。
これは先日訪れた鶴岡八幡宮に出ていたお面の露店。

ベビーカーに乗っていた彼がおりるおりると大騒ぎするので、歩かせてみたらまっすぐにお面屋さんにいきました。

じっとトーマスとパーシーのお面を見て、そのあとそれぞれの鼻をつまんで、指差して私に教えてくれます。
私はといえば、お面屋さんの温かい、そして期待に満ちた視線が気になり、粘るはるに根負けして、お面を買ってあげました。
トーマスよりもパーシーが気に入ったよう。

でもお面、かぶると怒るのです。
はる流のお面の遊び方は、鼻をつまむこと、そして目に指を入れること。
私や旦那さんがお面をかぶっていても、ぬいぐるみにかぶせてみても、外してしまいます。
自分の横に大事そうに置いて、鼻をつまみ、目に指を入れます。

本来の「かぶって楽しむ」、いくつくらいから遊び始めるのでしょうね。

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May 28, 2006

絶品天麩羅。

060526_12400001鎌倉は今、平日も土日と変わらないくらい込み合っています。
ちょうど修学旅行のシーズンらしく、小学生~高校生まで、たくさんの学生さんたちが町の中を歩いています。

療育グループの帰り道、おこめ焼きのお店に行ったら満席でした。
一時間待ちとのこと。
お店の中は、修学旅行生たちで埋め尽くされていました。
もしかして有名なお店だった?!と私たちは驚きつつ、天麩羅の名店に足を運ぶことにしました。

旦那さんもようやく松葉杖なしで歩けるようになり、ランチに合流。
パパの快気祝い兼はるの初療育グループ参加を祝って、「天ぷら ひろみ」に入りました。

ここは小津安二郎氏が贔屓にしていたお店で、氏は天ぷらでお銚子10本は飲んだとか。
それも頷ける、なんともさくさく軽く中はふっくら美味しい、天ぷらなのでした。
「ひろみ」という名の由来は、創業者の寛次・みつ夫妻の「寛」「み」なのだそうで、命名に至るまでには戦後の苦労話が秘められているとか。
小町通りの、駅から徒歩1分という地の利ながら中は静かでゆったりとお食事できる空間です。
お料理が出てくるまでに、奥の方から「ジュッ」というネタが油に浮かぶ音や、ごま油の香りがお席に届いてきて、それすらもなにか贅沢な時間に思えるのでした。
夜はわれわれはちょっと頑張らないと来られませんが、ランチなら比較的気にせずに美味しい天ぷらを堪能できます。

私は天ぷら定食、旦那さんは天丼を頼んで、それぞれはるにちょっとずつおすそ分け。
魚好きのはるは、白身魚の天ぷらに目をくるくるさせながら、夢中で食べていました。
そのうち、まだうまく使えないスプーンもフォークもまどろっこしくなってきたのか、いつの間にか手づかみに。
ほっぺや服にご飯粒をくっつけながら、無我夢中という様子で堪能していました。

鎌倉文士や映画人たちが愛した天ぷら、今もその美味しさは健在です。
文化的に過ごす鎌倉時間のおともに、いかが。
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May 27, 2006

遊び方を探しに…

060526_09530001はるは昨日から、遊び方の教室に通い始めました。
なんのことはない、市でやっている療育グループに入ったのです。
発育検診などで「ん?」と思われた子が参加するグループで、ゆっくり目の発達の子や、なにかしら悩みのある子が参加対象になります。二週間に一度、まるまる二時間も専門家のアドヴァイスつきで遊ぶグループなので、特別悩みがなくても参加したいというお母さんが後を絶たないということですが、タイミングよく前のクールが終わったところだったので、参加することができました。

内容は、自由に遊んだり、手遊びしたり、うたったり、身体を動かしたり、なにかをつくったり。
遊ぶだけではなくて、私達母親は、その道の専門家(言語聴覚士や臨床心理士、ケースワーカーや保育士など…)と、こどもの遊ぶ様子などを見ながら、相談やアドヴァイスをしていただくという、とっても頼りになるものなのです。

昨日は初めてということもあって、はるは緊張気味ながら、玩具でちゃんと遊び、友達と取り合いの喧嘩もし、泣いて騒いで笑って踊って、たっぷり感覚の刺激を受けてきました。
いつもふたりきりで過ごしているせいか、わがまま放題、したい放題。
そのままにしておいて様子を見るところや、なこうがわめこうがちゃんと一緒にやるべきところなど、私もいろんなポイントを教えていただきました。学ぶところが本当に多くて、最後までできて「さよならまたねの歌」を歌い終えたときには、目頭がちょっと熱くなったほど(笑)。

子どもはそのまま放っておいても育つ、と思っていましたが、全然違ったんだなぁと今更ながらに反省しました。
生活習慣や善悪など、教え方がまずかったのかもしれません。子育てって、こんなに難しいと思っていませんでした。

もっとも、はるはそんなのお構いなし。
おやつに出たおせんべいがおいしければおかわりするし、おかわりがもらえなければ暴れるし。
楽しかったら手をたたくし、くるくる踊っていたりもします。

私がちょっと感動したのは、はるの想像力。
おままごとセットの中からケーキを見つけてきては、お皿に並べているのです。
それがとっても綺麗にできていて(そんなこと教えたことないのに!)はる自身の興味というか良さのようなものを再発見した貴重な時間でもありました。
他のおともだちがやっているのを見て、自分も手を叩いたり、ゴミを捨てたり、はるにとって得るものの大きい時間でもあったようです。

スタートはゆっくりかもしれませんが、はるに合った成長の手助けの仕方を、いろいろアドヴァイスいただきながら模索していこうと思います。
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May 26, 2006

粋な男に会いたくなったら。

あまり期待せずに見た映画が、すごく良かったとき。
その感動って大きいと思います。
私が近頃であったそんな作品は、『ウォルター少年と夏の休日』(原題Secondhand Lion)。

「こどももの」映画で、ちょっとファンタジー風かな、と思って借りてきたこの映画、なんともすがすがしい男の映画でした。

ウォルター少年と、少年のままおじいちゃんになった二人の男たちの物語です。
大人びた少年とやんちゃなおじいちゃん。そのやんちゃさ加減が、なんともダンディで粋なのです。
ある意味破天荒で、爽快。
例えば、ふたりのおじいちゃんが金持ちと聞きつけて次から次へとセールスマンがやってくるんですが、その彼らに対するおじいちゃん達の歓迎の仕方がすごい。無言のまま、ライフルでズドン、です。(もちろん威嚇ですが。)

「本当の男」を語る彼らの男のロマンに、引き込まれていくこの映画、梅雨時の、気分もじめじめっとしがちな日の気分転換にオススメです。

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May 25, 2006

あけたりしめたり。

060518_17530001こどもの遊び場に出かけると、はるのお気に入りは、家と車。
なんだかサラリーマン的な子です(笑)。親の欲しいものと合致しているあたりがおかしい。
まだごっこ遊びなどは認識できないお年頃なので、もっぱら付属物で遊ぶのです。

家なら、窓の開け閉め。
車なら、扉の開け閉めとハンドル回し。

このくらいの年の子で、早い子はもう乗用玩具など使っているのですが、
はるは慎重派なのでまだ座って遊ぶ程度。
それも、慣れるまでに随分時間がかかります。
(例えばお店で乗用玩具のサンプルに乗せたりしたら、大泣きして怒るほど)

男の子って、本能的に腕白なものかと思っていましたが、子どもを生んでそうでもないことを知りました。
ミニハウスの窓からこちらをじっと見ているはるは、ちょっとかわいらしかったです。
こんな男の子がいてもいいか。
願わくば、少女マンガに出てくるような、優男に育てたいものですが…頑固そうだから無理かな(笑)。

中から外から開けたり閉めたり、ずーっとずーっとそうして遊びます。
研究熱心なのは、パパ似だな、と思う私なのでした。

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May 24, 2006

雨後の…

060430_16330001ちょっと前の話。
雨がふった次の日、鎌倉散策にでかけました。
行き先は、花で有名なお寺。
他の用事を済ませて夕方の訪問だったせいで、拝観時間はもう終わっていました。
小さく舌打ちをして帰る途中のことです。

個人宅の斜面にある竹林から、にょっきり顔を覗かせているのは、竹の子!
土から顔を出している姿には、初めてお目にかかりました。

そういえば、子どもの頃、この季節になると曾祖母のボーイフレンドが(いたんです、ハイカラなひいおばあちゃんでした)、友人宅の山で取れたといって、竹の子を持ってきてくれていました。
頭によみがえってくるのは、竹の子ごはん、若竹のお汁や煮物、それから、ひいおばあちゃん特製のおやつ。梅干を竹の皮に包んだだけのものなのですが、竹の皮の間からちょっとずつでてくる酸っぱい梅の果肉がなんともいえなくて、ちゅうちゅう夢中で吸っていました。
今の子ども達は、あんなおやつ、知らないだろうなぁ。
竹の子料理はもちろんあのおやつが楽しみで、季節が来ると曾祖母のボーイフレンドがやってくるのを心待ちにした懐かしい日が思い出されました。

高齢者人口の高い鎌倉では、もしかすると、梅の竹皮包みをおやつにもらえる子もいるかもしれません。
おいしいかと言われると何とも答えられないものの、あの楽しいおやつ、小さな世代にも伝えてあげたいなぁと思いました。

通り過ぎる頃、家人が出てきました。
私のすぐ後ろを歩いていた通行人と会話しているのが聞こえます。
「竹の子、出ましたねぇ。」
「昨日、雨が降ったからねぇ、急ににょっきりと、出たのねぇ。」
雨後の竹の子って言葉があるけれど、本当に、雨の後急に出るものなんだ、というのにもちょっと感動。
季節を身近に感じられるのことや、自然の不思議に出逢えることは、この町のいいところだなぁと改めて思いました。

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May 23, 2006

地球に優しいプラリネ。

060520_23040001うちの旦那さんは、ミックスナッツが大好きです。
お酒のつまみに良いといって常備しているのですが、好みがあるので、残ってしまうナッツが出てきます。
人気がないのは、一番数が多いと思われる、アーモンドとピーナッツ。
そんなわけで、1/3~半分のナッツが取り残されたまま、新しい袋が空いていきます。

このままではなんだかもったいない。
ということで、一計案じたのが、プラリネにすること!

ナッツを小さく砕いて、水で洗って塩味をおとし、フライパンで軽く煎ります。
水分がなくなってきたらお砂糖を加えて、溶けたお砂糖がナッツに絡みつくように混ぜる。
そうして冷やしたのが、このプラリネです。

お砂糖でパリパリにコーティングされたナッツは、香ばしい新しいおつまみに変身。
お茶の時間のおやつにも、ちょっとしたものです。
(注:ピーナッツはそのままの大きさだとこどもの気管にちょうど詰まってしまう大きさだそうで、医師の友人に言われてから注意するようにしています。お子様に食べさせるときは細かく砕くなど、万全の注意を!)
お砂糖を増やして牛乳か生クリームを足すと、ナッツキャラメルにもなりそうです。

私がお気に入りの方法は、ここからさらにひと手間。
チョコレートに混ぜるのです。
手作りのナッツのチョコレート、カフェオレにとても良く合うんですよ。
今は電子レンジでチンするだけでOKという製菓用のチョコレートも出ているので、とっても簡単に作れます。
ドライフルーツなどを刻んで混ぜたり、小さなマシュマロを混ぜたりすると、リッチなおやつにもなります。

ただ捨てちゃうのはもったいない。
地球に優しい(?)、こういうのも、リサイクルかな?

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May 22, 2006

カラフルな海。

060518_17330001はるとよく水族館に出かけますが、その帰りに必ず立ち寄るところがあります。
こどもの遊び場。
時間制で規定の料金を払って遊ぶところなのですが、ボールプール、ミニハウス、車の乗用玩具、絵本、おままごとキッチンなど、とにかくいろんなおもちゃがたくさん。
水族館の向かい側にあるので、例えば、閉館ぎりぎりまで水族館で遊び、パパと待ち合わせて一緒に帰るときの時間つぶしなどに最適なのです。
はるもここは二回目。
前回はこわくて近寄るのが精一杯だったおもちゃに、随分慣れました。
ボールプールに入り、乗用玩具に触って、乗ることもできました。

積極的な子なら、初めての時にどんどんチャレンジするのでしょうが、はるはどうも石橋を叩いて叩いてようやく一歩、という感じ。

それでも、ようやくこういうところで遊べるようになりました。
これもひとつの進歩なのかも。
ゆっくりゆっくり、いろんなことができるようになるといいね。

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May 21, 2006

帝国の逆襲。

黒の帝国と私達の戦いは、今日も続いている。
近頃は歩兵団が次々と送りこまれ、日々熾烈な戦いを繰り返しているのだ。

長期戦となるのは目に見えている。冬まで持ちこたえようと、帝国軍は必死なのだ。
彼らにとっての一番の懸念は、兵糧だ。
戦が長引けば、おのずと兵糧に響き、兵糧は戦士の士気にも影響する。
重大な問題だった。

しかし、彼らには希望があった。
時折神が来臨して、彼らにふんだんな食糧を与えてくれるのだ。
そして神は、危機に陥ったときのみならず、いつも身近にいて、黒の帝国軍歩兵団を見守ってくれているのだ。
その神の名は「トテチテ様」という。

トテチテ様は、足をトテチテと小刻みに鳴らしてやってくる。
手には砂糖や米粒やパンや、ふんだんな食糧を持っている。
トテチテと踊りながら手に持ったそれを食べるのだが、実際には食べるのを装って帝国軍に食糧を落としてくれているのだと、彼らは知っていた。
トテチテ様がいるからこそ、帝国軍の士気は落ちない。
トテチテ様は、彼らの希望の星なのだ。

そのトテチテ様――わが家でははると呼ばれている――がいる限り、私達と帝国軍との戦いは、終わらないのである。

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May 20, 2006

黒の帝国。

私達の家は、戦場である。
引っ越してきてからずっと、戦場なのである。
敵は、黒の帝国だ。

黒の帝国はわが家の床下に陣を張って、時折斥候を送ってくる。
こちらの兵力と武装手段、そして攻め入る時を静かに探っているのだ。
帝国は斥候を送り続けてくる。
なぜかというと、帝国に戻った斥候がいないからだ。
彼らは不運にも発見され、抵抗もむなしく天に(いや、彼らの場合は地だろうか)召されるのだ。
それでも帝国は懲りずに斥候を送り続けてくる。

優秀な斥候がいなくなったのか、あるいは進入経路を発見されて絶たれたせいか、黒の帝国は新たな手段に出ることにした。
歩兵である。
歩兵をとにかく送り込んでくる。質より量の戦法に転じたのだ。
体格は斥候に比べてずっと小さいとはいえ、その数で圧倒しようというのである。
この方法をとるとは、帝国を治める帝王はよほどこの種の戦に手慣れていると見える。
事実私達はその作戦によって精神的に疲弊し、憔悴してきている。
しかし、ここで黒の帝国に負けるわけにはいかない。

私達は今日も武装して、歩兵団と戦っているのである。
隊列をなして歩いていく彼らをジェットスプレーで攻撃し、自らを守っている。
今日も明日も、終わりのない戦いが、続くのである。
一時休戦となる冬が、いま、とても待ち遠しい。

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May 19, 2006

かゆらぐ。

060515_17130001もう何年も愛用している暮らしの定番に、香がある。
香と言っても肩肘はるものではなく、スティック状のカジュアルなものだ。
当時まだ京都にしかお店がなかった香のギャラリーを人づてに聞いて訪れて以来5年ほどになろうか。
今では青山にも支店ができて、都内に出たときにはここに寄るのが私の楽しみでもある。

嗅覚と体調が密接にかかわっているというのは、数々のアロマテラピーなどの研究で明らかにされているところだが、妊娠出産育児中は、香のほのかな香りさえ私の体質には合わなかったようで、ここ数ヶ月でやっとこの楽しみを取り戻せたところ。

気分に合わせて、はもちろん。
書いている物語に合わせて、これと決めている香りがある。
そうはいっても100種類以上もある香の中から選ぶのだから、ギャラリーではつい、これもあれもそれも、という状態になり、家に帰ってからはどれが何の香りか覚えてもいないという自体になる。毎度。
物語にあわせた香はまとめて求める。
どんなに生活にまみれていても、この香を聞きはじめたら自分の世界に飛ぶ。
そんな、空間移動装置でもあるからだ。

香りでオンとオフを区切るのは、仕事時代に行っていた習慣で、家に着くとまず香をたいて、本を読んだり音楽をかけたり。それが今は逆になって、仕事になると香をたく。
やっぱり生活環境は変わっても、香と暮らしは切り離せないなぁと思う。

いま私が愛用している香りは、
沈香
墨汁
トマト
グリーンレジノイド(樹脂のようなものだそう)
ミント

など、ちょっとすっきりした香り。

友人などに贈るときは、
カシス
アップルティー
すみれ野
野ばら
など、甘いものや花の香りを中心に、詩的な名前に合わせたりする。
たとえば結婚した友人にTRUE HAPPINESS(草とフルーツの香)など。

香りは前述のように身体に合う・合わないもあるから、贈り物に適しているかどうかはわからないけれど、今まで贈った中では喜んでもらえることの多いものでもある。なにより自分が好きなので、贈る香を選ぶのもまた楽しい。

香りひとつで気分が変わる、この感覚。
かゆらぐ香に気持ちがほぐされていく、この心地よさ。
自分に合う香りに出逢う楽しみは、何ものにも変えがたい。

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May 18, 2006

はる、芽生える。

060512_15130001ここのところ、お出かけ続きのせいか、はるはご機嫌だ。

ちょっとずつ、言葉に対する興味も芽生えてきた様子。
靴を履くときに「くっくっくっくっく…」と言葉の練習をしたりする。
はるをおなかの上に乗せてバスごっこをすると、一緒に「ゴーゴー!」といったりする。

先日言葉について専門家と相談したところ、やりとり遊びが大事なのだといわれた。
例えばボールのころがし合いや、その変形で車のおもちゃのころがし合いなど、やりとりできることを、言葉以外の遊びの中でも経験させること。それにつれて、コミュニケーションしようという気持ちが、育ってくるというのだ。
そのお陰なのかどうなのか、はるは少しずつ、話そうとし始めている。

外では、走るようにもなってきた。
先日の鎌倉文学館庭園では、斜面が楽しいらしく笑いながら走っていて、たまに足がもつれて転ぶと、それが面白くてまた笑う。本格的なしりもちをついたときは泣きべそをかきもしたが、すぐにまた気をとりなおして走って歩く。
自分でも、自分の成長ぶりが嬉しいものなのかもしれない。

刺激が多いと成長していくのを、ここのところ実感している。
お出かけを良くするようになって、はるは成長のスピードがぐんと速まった。
つくづく、人がひとり全うに大きくなるというのは、難しいものだと思う。
こどもの頃によくCMのまねをした「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」ハムの宣伝文句が、今更にこころにしみてくる。ほんとに、そうです。

玄関から自分の靴と、チェストから自分の靴下を持ってきて、おでかけを強要するはる。
そういう要望に応えている私の苦労も、ちょっとずつ報われてきているのかも。育児に擦り切れそうになるけれども、その甲斐もあるというもの。すぐに結果が出なくても、成長の兆しが見えれば安心だ。

はるに芽生えた興味の芽、すくすく育ってほしいものです。

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May 17, 2006

おこめ焼き。

060512_17420001おいしいお店には、2通りある。
とっても美味しいから、ぜひ皆さんにオススメしたくなる場所。
それから、あまりに美味しいので、内緒にしてしまいたい場所。
後者のお店は、この相反した感情の両方を含み、自分の中でささやかな葛藤が起こったりもする。オススメしたいけど、ひみつの場所にもしておきたい――そんなちいさな葛藤。たいていそれは、ひみつにしたいけれどついつい人に教えてしまう、そんな場所になるのだが。

新たな葛藤となりそうなお店は、鎌倉駅からすぐのところにある。
日本庭園を望みながら食事をできるお店だ。
食事と言っても、懐石や精進料理ではない。
お好み焼きなのだ。

自宅を改造してお店にしてしまったというこのお店、はるとふたり中央図書館の帰りに寄ってみた。
普段は野菜などあまり食べないはるも、お好み焼きなら食べられるんじゃないかと踏んでいた。
それに私には、特別気になっているメニューがあった。
「おこめ焼き」という品である。
まず、お好み焼きを想像していただきたい。
お好み焼きは普通小麦粉などの粉で作られる。
この粉のかわりに炊き込みご飯を使ったのが「おこめ焼き」だという。

木枠にガラスがはめこまれた昔ながらの一軒家。
昭和ムード漂うこの場所には、誰か親戚など親しい人の家に招かれたようなくつろぎがある。
表面が波打ったガラス越しに眺める風景は、輪郭が少し歪んで、なつかしさを覚えさせる。
石灯篭と茂った庭木、鯉がいるという池をみつめると、こども時代が頭の片隅で動き出す。
そんなノスタルジーのせいかメニューの中からついラムネを頼み、はるにラムネの中のビー玉を説明したりしながら、おこめ焼きが焼けるのを待った。

表面はカリカリ。
中はふわふわ。
キャベツやにんじんなどたっぷりの野菜と卵に和えられた炊き込みご飯は、しょうがが少し利いて、絶妙の一品にできあがる。刷毛で醤油を塗って食べるのもまた乙なもの。

歯ざわりのある表面のおこげがはるの好みに合い、いつもは野菜を吐き出してしまうはるも、こればかりはもくもくと懸命に食べていた。
ラムネを飲み、庭を眺め、こどもとおこめ焼きを楽しんで、こころもおなかも大満足。
食べ終わってすぐにまた食べたいと思えるのは、本当においしいからだと思う。

図書館にくるときは、また寄ろうねとはると約束して店を後にした。
教えたいけれど教えたくない、それは、とっておきのお店に与えられる称号なのだと思う。

お好み焼き 津久井

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May 16, 2006

文学館へ。

060512_15100001_1江ノ島散策でもしようかと訪れた江ノ電の駅で、一枚のポスターに目がとまりました。
バラまつり。
へぇ、と思ってしげしげ見ると、ずっと行ってみたかった鎌倉文学館のポスターなのでした。

私ははるに寄り道してもよいか尋ねて、途中下車しました。はるは何も言わず、ただにこりとしてくれました。

鎌倉文学館は旧前田侯爵家別荘の洋館で、小高い丘の中腹にそびえるその窓からは、海が見えます。
館の前にあおあお茂る芝の斜面を降りるとバラ園があり、色とりどりのバラが美しさを誇っていました。

文学館は与謝野寛・晶子展の会期中で、ずっと見たいと思っていたアールヌーヴォー調の装丁本はじめ貴重な資料を見ることができ、ふとした思いつきに感謝したほどです。

はるも思いのほか楽しんでいて、昭和10年頃の鎌倉のジオラマや、芥川龍之介の直筆原稿にある落書きめいたスケッチを何度も行き来しながら見ていました。

芝生に降りると、斜面を転げ回るようにして、はるは歩きまわります。バラ園でもちゃんと自分で歩いてあちこち一緒に見てくれました。
肝心のバラはまだ咲いていない種も多かったのですが、その美しい名前に想像をかき立てられ、文学館に名のみのバラとは風雅だなぁと感心。その表札ほどの小さなプレートに書かれた「うすい藤色」などの短い説明と、それぞれに凝った名前から想像するバラの花はなんとも甘美で、物語を読んでいるような味わいがあります。その名の中には、「化粧坂」などの地名や、「静の舞」など、鎌倉にゆかりあるものも含まれ、いっそう楽しめます。

文学館にバラ園、と思いついた人のセンスはすごい。

美しく咲き誇ったバラを見るだけじゃない楽しみがある、素敵な場所です。
ふと物語に身を寄せたくなったら、ぜひ。おすすめします。

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May 15, 2006

書店にて。

060505_13400001書店にはると出かけたら、彼はいつも一目散にめがけていく絵本コーナーではなく、途中の棚にひっかかっていました。
ベビーカーを押しながら近づいていってみると…
し、しぶい!
『震災時帰宅支援マップ』。
一体なにが彼の心を捉えたのかわからないのですが、しばらくこの本を見て楽しんで(?)いました。
こどもには大人にわからない知覚がありそうです、そういう妙な勘じゃないと良いのですが(笑)。

絵本コーナーで大人しくしている彼を横目で見ながら、隣の文庫本棚を物色していると…はるの姿が見えなくなっていました。あたりを観察してみると、姿は見えないけれども、はる特有のビートのきいた足音が近づいてくるのが聞こえました。
隣の棚付近から姿を現したはる、手になにか持っています。
そのまま様子を見ていると、どうやら彼は入り口付近に戻って、横積みされていた『震災時帰宅支援マップ』を書店の一番奥にある絵本コーナーまでわざわざ持ってきたようなのです。
そのまま、お気に入りの電車の絵本の横に並べて、めくっています。

地図ならほかにもいっぱいあるのに。
なぜ『震災時帰宅支援マップ』?
これも興味の芽なのでしょうか。
ひとまず買い求めて、会計するほんの一時でも手から離れると大暴れする彼に、再び手渡しました。
家でもしきりにこの地図を眺めています。

一体なにを考えているのか、聞いてみたいもの。
はやくおしゃべりして自分の気持ちを話せるようになるといいのにな。

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May 14, 2006

魔法の白い粉。

060514_11330001いま、私とはるは、魔法の白い粉に夢中です。
この、ちょっと結晶化したあやしげな粉がそれなのです。
これは口にいれると、えもいわれぬ味わいで私達を包み込み、あっという間に天国にものぼる心地にさせてしまう、それはそれは危険な粉なのです。

その正体は、というと。
偶然から生まれた和三盆の落雁。
落雁といっても、材料は本物和三盆だけなので、口の中でさらさらと崩れてとけていくのです。
涼やかな甘さとなめらかさに、私達はうっとり。

もともとは、お菓子を作りたくて(ちょうどこんな感じの!)、買って来た和三盆をジャムの空き瓶に移していただけなんです。湿気のせいかひとりでに固まって、大小とりまぜたお菓子に変身したというわけなのです。

市販されている和三盆のお菓子のように、上品な感じはないのですが(笑)、これはこれで家庭っぽくていいかもしれません。無骨な感じが、いかにも手作りという様相で。
(手作りどころか、作ってさえいないのですけれど)

そんなわけで、一日にちょっとずつ、はるとの楽しみが増えました。

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May 13, 2006

猫と本とお菓子。

いま、猫と本とお菓子が好きな人を探している。
それぞれ同じ割合で好きである必要はなくて、たとえば40:30:30でも、30:60:10でもいい。
でも、どれもすき、というのが大前提。
とりわけ、本を好きな人でなければだめだ。
それも、根っからの本好き・本の虫、という人よりは、なんとなく最近本を手にとってしまっているのよね、という人が好ましい。

なぜかというと、ちょっといい本を見つけたのである。
猫をキーワードに進んでいく、ちょっとしたミステリ(?)仕立ての、心地好い本。
もう随分前に出版された本だから、読んでしまった人も多いだろうと思う。
(だから、本の虫には薦められないのです、「それ読んだ」といわれるとお互いちょっと寂しいので。)
実際私も、図書館の書架の片隅で、ひっそりとしている本を手に取った。
名前も存在も知っていたけど、今まで手に取らなかった本、頭の中にある「いつか読もうかなリスト」に入れたまま忘れ去っていた、そんなたくさんの本の中のひとつだった。

ミルリトン探偵局シリーズ、と銘打たれた本は、私の好きな作家の娘が著者で、でもそのひとは本当に実在しているのかどうか疑わしい、という、そこもまたミステリ。
短編作品3つと、この著者の女の子自身を主軸にしたエッセイ風の謎解きストーリーがたくみに絡み合っていて素敵である。
ミルリトン探偵局は謎を解く探偵局ではなくて、謎を謎のままにして追う探偵局、というのもまた好い。
著者が実在の人物かどうか疑わしいわけは、著者が13歳という設定だからなのである。
坂口安吾と山下達郎が好きな13歳(出版当時)。1986年生まれ。
うちの弟は1981年生まれで小田和正が好きなので、13歳で山下達郎好きというのもなんとなくわかるような気もする。私も中学時代に安吾にちょっとはまったので、それもわかるような気もする(でも15歳くらいだったはず)。
でも文章は、とても13歳が書いたとは思えない、しっとりとした質感となめらかさで、なんとも言えない味わい深さがある。父作家の書き方に良く似た、雰囲気ある文章が、ほんとうに心地よい。(あるいは本人か?)

私が素敵に思う文章は、風のような文章と、水のような文章である。
本好きの方ならば同じような感覚をおわかりいただけるだろうと思うのだが、このうち、風のような文章をこの親子は書く。実は父と子は同じひとなのかもしれない。でも、本当は誰かなんてことは本の前にはどうでもよく、私達はただこの心地よい話にしばし身を委ねるだけだ。

ちょっとわき道にそれてしまった。
そう、それで、そのミルリトン。
ミルリトンというのは、お菓子の名前なのだそうである。
本の中では、「世界一おいしいかもしれないお菓子」として登場する。
登場する人たちは、誰もまだこのお菓子を食べたことがない。

そんないわくのミルリトン、つい先ごろ横浜のお菓子屋さんで発見したのです。
フランスはノルマンディ地方の伝統的なお菓子なのだそう。

そういうわけで、猫と本とお菓子が好きな人に、この本を。
「必ず、読み終えてから開けてください、なるべく早くに」と添えた小箱とともに、贈りたいなぁと思った次第なのです。
どこかにいないかな、そんな人。

『ミルリトン探偵局シリーズ1・Think 夜に猫が身をひそめるところ』
『ミルリトン探偵局シリーズ2・Bolero 世界で一番幸せな屋上』
吉田音著

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May 12, 2006

はるいちご、完熟!

060507_21580001はるがここひと月ほど大事に育ててきたいちごが、とうとう真っ赤に熟しました。
小ぶりで、いびつないちご。
はるは、私がいちごをとるのを不思議そうに眺めて、指先でちょっとだけ触って、そのあとはもうお構いナシでした。

はるがこわがってた緑色のブツブツしたのが、この真っ赤ないちごになったんだよ、と教えても見向きもしません。
やっぱり、果物を食べない子なので、自分で育てたとはいえ、はるいちごもダメだったようです。
酸味が苦手、というのは、こどもみんなに共通することなのでしょうか。はるは甘酸っぱいものも、ほの酸っぱいものも、苦手です。だから、自然な甘さと酸味のある果物は、苦手のようなのです。

というわけで、私が代表していただくことに。
水っぽくて少し甘くて、売っているいちごとは大違いながら、はるが育てたいちごです。
このまま大人になるまでとっていられないのがとても残念。

そうだ、せっかくのはるいちごなので、砂糖と牛乳をかけて食べさせてあげよう。
小さい頃大好きだったなつかしのおやつ、「いちごミルク」。
案外、こんなことから伝統って引き継がれていくものなのかもしません。

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May 11, 2006

いっぷくの涼を。

先日谷中のことを書いたら、えいぜとさんがお教えくださった円朝まつり。
これは、とネットをさまよっていたら…素敵なものつきの紹介サイトを発見しました。
円朝まつり

その「素敵なもの」とは…
百幅(掛け軸は一幅、二幅と数えるのです)ほどもあるという、円朝幽霊画コレクション!!
怖いものは苦手だけど、絵画となればこれはまた別の味わい。
王道の絵画からは趣を異にしたこういう分野こそ、私の愛すべきところというわけで、皆様にもちょっとおすそ分け(?)です。
コレクションの一部ということで紹介されている中には、錚々たる名も並び、目を見張ります。
それに、私が知らないだけかもしれないけれど油絵ばかりと思っていた高橋由一の絵もあったりして、それもまた面白い。

幽霊画とひとくちにいえども、怖いだけじゃないなぁと、その世界に吸い込まれてしまうようでした。
掛け軸に限らずだけど、描かれていない空白の部分が、想像力をかきたてて怖い!
なんだか、描いていないんじゃなくて、目に見えないものを描いているような感じがして、ぞくぞくしてしまいます。
(このぞくぞくは、嬉しいぞくぞく。)

サイト下段にある円朝『真景累ケ淵』の引用では「幽霊はあると思う人にはある、ないと思う人にはないのでしょう」というようなくだりがあるけれども、本当に、そうだなぁと思うのです。

学生時代、男と女の対決めいた肝試しをしたことがあったんですが、あれは怖かった。
理系男女・文系男女の計四人、なにかの打ち合わせ中に夜のファミレスで思いついて、そのままスポットに出かけたのです。
私は霊感なんて大層なものはないけれど、なにか異なものを感じるようなところはあって、初めて連れて行かれたその場所は地図も持っていないのに道が全部わかるという恐ろしい思いをしました。
ここを曲がったらやばい、ここを進んでしまったらまずい。
そんなのが直感でわかって、どんどん緊張の高まるところに車は向かっていくわけです。
運転している理系男とナビ役の文系男は全然なにも感じないのでそのまま突き進んでいく。
空気が重苦しく息苦しくなったあたりで車を停める段になりました。
文系女の私は半狂乱、理系女も「やばいよ、帰ろうよ」を繰り返すのに、文系男と理系男は止めるのもきかずそのスポットへ歩いていきました。
結局夜よなかということで、スポットへのけもの道のようなものが見つからず帰ることになり安心しました。
帰りに理系男が意地悪で斎場ドライブまでしてくれたけど、こっちの気の方がよほど穏やかでした。
文系男が家についたら、絶対に閉めていたはずの窓が開いていたらしい。彼はそこで、何かいたのかも、何かついてきたのかも、とやっと思ったそうです。
運転していた理系男はその後何も起こらなかったと言い張っていますが、その年単位をいっぱい落としたりバイト先をクビになったり不運続きで、私たちには「あの時の…」と噂されました。
でも、たぶんこの理系男は、この事件に限らずその先もずっと「幽霊なんていない」と思っているでしょうし、私たち三人は「いるかも」という立場をとるのだと思います。

幽霊はじめ、目に見えない存在は、いる人にはいるし、いない人にはいない。
それでいいと、思うのです。
あなたは、どちら?

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May 10, 2006

電車がすき。

060427_12410001はるは電車が好きです。
歩いて30分の公園に通うようになって初めて知ったのです。
その公園に行くまでには、線路沿いの道を30分ほど歩くのです。
行きかう電車の横を歩いていると、はるが電車が通るたびに指差して喜んでいるのを発見。

はるって電車好きなんだ!と知りました。

公園も、電車がよく見えるところにあります。
だから公園に行っても、電車が一番。
電車が走る音がしたら、どこにいても、電車の見えるところまで走っていって、また戻ってきます。
こうやって佇んで電車を見ているはる。
どことなく、宮沢賢治を思い浮かべてしまう私なのでした。

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May 09, 2006

みちばた美術館。

はるとお散歩するようになって、あちこちの道端を見ていると、植物の面白い形に出逢うことが多々あります。
這うようにコンクリートの斜面にからみついたつる性の植物。
コンクリートとコンクリートの隙間から空たかく伸びる花。
新しい芽をいきいきと伸ばす草。
そこに咲いたたんぽぽが白い綿毛をふわふわ風に揺らしていると、なんだか生命の力を感じさせられます。
根性大根じゃなくても、身近にこんな風景って、結構ありますよね。

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こんな風景を見ていて思い出すのが、まだ写真でしか見たことがない、須田悦弘の「雑草」。
直島の地中美術館にある作品なのだけど、まさにこんな感じで、コンクリートから出てくる雑草を表現しています。
この人は木彫で植物などいろいろを作り出しているのだけど、本物と見まごうばかりの薄さなのだそう。
一度、本物を見に行ってみたい、と思うこのごろです。

それまでは、道端の、ほんものの植物を見て楽しむとしましょう。
左はじの写真の微妙な曲線とか、花芽のぷちぷちしたところとか、二番目の写真のすっくと伸びた茎や、三番目の写真の葉っぱのもちもち感、そしてたんぽぽのふわふわ加減。
自然て本当に、美しいなぁと思わず見とれてしまいます。

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May 08, 2006

和のデザインに酔いしれ。

060501_12460001昨日に引き続き谷中のお話。
谷中に行こうとしたそもそもの目的は、江戸千代紙の「いせ辰」訪問でした。

これまた、駒込在住時代本当に目と鼻の先まで歩いていたということが判明。あと1分歩いたら、もっと前にこのお店を知っていただろうにという位置にあり、なんというか、縁を感じました。
出逢う縁ならば、離れていても出逢う。
出逢わない縁ならば、どんなに近くにいても出逢わない。
縁とは、不思議なものです。

昔ながらの木版刷りの千代紙は、それはそれは美しくて、和の洗練されたデザインに息をのみました。
同じデザインのものでも色の組み合わせを変えて何種類もあるので、心躍らされてしまいます。
他のお客さん達は、たとえば葉書やレターセットや、そんなところに足を止めているのですが、私は奥に並べられた千代紙の棚で半ば瞳孔を開きつつ物色、友人いわく近寄りがたい雰囲気だったそうです。
それほどに集中してしまうほど素敵な紙が、それは、もう!!

紙フェチと呼ばれる私には、ここはまさに楽園。
もう早速別の友人たちを案内「しなければならない」状況も作ったので、また近いうちにいせ辰に「いかなければならない」。
自分ひとりの欲望を満たすために旦那さんにはるを預けて谷中まで出るのはしのびないのですが、人を案内「しなければいけない」のですから仕方ありません。…なんて、都合の良い言い訳ながら(笑)。

そうそう、横浜店もあるそうなのです。
こちらなら、はるとの散歩デートがてらにお出かけできるかも。

ちょっとしばらくは、プチ和紙ブームにはまりそうです。

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May 07, 2006

素敵な時計。

060501_12430002上野の都美術館でワークショップをしたとき、仙台から友人が駆けつけてくれました。
夜行バスを使ってまで来てくれた彼女は、私の和文化の師匠のひとりでもあります。
そんな彼女に誘われて、谷中の散歩としゃれ込みました。

駒込に住んでいた頃はお散歩が大好きで、近所の駒込・王子・千駄木はよく歩いていました。
一度は御茶ノ水にある会社に歩いていこうとして道を間違い、上野動物園についたこともありました。
ところが私の散歩はつねづね千駄木団子坂下で途切れ、その先の谷中までは足を踏み入れていなかったのです。

そんなわけで、初谷中。

黒塀があったり、昔ながらの建物があったり、昔ながらの銭湯もあって(なんと中はギャラリー!!現代美術の森万里子の個展?開催中、見られませんでしたが機会があれば改めて見に行きたいな)、歩くところどころに江戸の粋を感じさせる街という印象。
そんな街で、みつけてしまったのが、この素敵な時計。

見えるでしょうか?
是非写真をクリックして拡大してみてください。
文字盤が、干支なんです。

よく時代小説や時代劇で「子の刻じゃ」とか言うでしょう。
あんな風に干支が書かれていて、小さく数字(今の時間)も書いてある。
これはもう、私のツボでした。家に持って帰りたいほど。
この頃の時間の概念は流動的だったらしく、例えば朝の6時といった場合、現代は夏でも冬でも同じ6時をさして(サマータイム制の国は違いますけど)、季節によっては明るかったり暗かったりする。
でも江戸の頃は時刻の基準は日の出日の入りにあったため、季節を問わずいつも同じ明るさの頃が朝の6時だったのです。(厳密に言うと朝の6時という表現も違っていて「明け六つ」とか「明け四つ」とか言うのです、詳細省きますが)
そんなわけで、本来なら今の時刻の標記と考え方が違うのではありますが、この時計ではそんな雰囲気を味わえるのではないかなと思うのです。

あれ、でも、よく見るとこの干支、時刻を表すものとは違っているかも…?
皆さんご存知の「丑の刻参り」。
あれで指す丑の刻とは午前1時~3時頃、特に午前2時頃をいう訳なのですが、これはよくよく見てみると、7時くらいに丑が来ていますね。…ということは。
もしかするとこれは方角をさしているのかもしれません。
子は真北を指します。
地図で見ると、確かにそこにそう書かれていておかしくない位置にこの時計は立っていたよう(三崎坂の谷中小あたり)。

う~ん、深いな、谷中。
一筋縄ではいかないところも何だかちょっと心惹かれるのでした。

この谷中、私が崇拝する浮世絵師、鈴木春信のお墓や、そのモデルとなった江戸美人・笠森お仙のお茶屋あとの碑などもあるとのこと。
次回谷中を訪れたときにはそのあたりをチェックしてみたいなぁと思います。

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May 06, 2006

探検家参上。

060504_15050001こどもの日の昨日。
はると旦那さんと久しぶりに三人で散歩をしました。
旦那さんの足はリハビリ中で、初めて外に出て歩く練習です。
お天気も良くてお散歩日和。
はるも、普段は嫌がる帽子をかぶってくれて(たぶん外の刺激が大きいので頭に気づかないだけ)、嬉しい限り。
芝生の庭をゆっくりゆっくり歩きます。

しばらく歩いていると、すぐ傍を歩いていたはずのはるの姿が視界から消えました。
あれ?と思ったら、何かしゃがみこんでいます。
何か発見したのかな?
近づいていくと、はるはそのまま立ち上がって、走っていきました。
はるが見つめていたところには、芝生と小さな草しか見えませんでしたが…もしかしたらてんとう虫とか、ありとか、何かがいたのかもしれません。
いや、単に走りすぎて転んだのかも?

でもなんだかこのポーズ、なにかを熱心に見ているような感じがして、私には面白かったのでした。
そのなにか、はるにしかわからない謎ですが、小さな世界を発見していたのかも。
たくさんの好奇心をずっとずっと持ち続けてほしいなぁと思いました。

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May 05, 2006

絵画の値段。

ここのところ、絵の値段についてのニュースがよく流れています。

2日にゴッホの作品「アルルの女・ジヌー夫人」に4030万ドル(約45億9400万円)がつけられたことに驚いていたら、今度はなんと史上で二番目に高い値段がついたとか!

ピカソが恋人ドラ・マールを描いた「ドラ・マールと猫」(1941年)に、9520万ドル(約108億5300万円)の値がついたそう。事前の予想は4000万ドルだったらしく、倍以上の値を出したピカソファンがいたわけです。
さらには史上最高値もピカソで、2004年に競売されたピカソの「パイプを持つ少年」の1億420万ドルだそうだから、ピカソ人気がうかがい知れるというものです。

絵画の値段って、どうやってつけられるんだろう?
と純粋に疑問を持ちました。
たしかそのものズバリのタイトルをもった本が、近くの書店に並んでいたはず。
これは読んでみなくては…と、にわかに美術熱の私。

今回のプラド展WSをきっかけにいろいろな方と出逢いましたが、すごいなぁと思わされることばかりでした。
美術とのいろんな関わり方、いろんなこだわり方、新しい世界をのぞくと、新しい刺激をたくさんうけます。
またひとつ趣味が増えそうです。

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May 04, 2006

育児支援のありがたさ。

060424_12410001子育てって、結構大変です。
楽しんでもいるけれど、疲れもする。
疲れることや、子どもに必要以上に厳しくしてしまう時には、ひどく自己嫌悪に陥ったりする。
母親失格、そう思うときも何度もあります。
育児支援センターに通うようになって、子育ての先輩方であるアドヴァイザーの方と話をしていると、本当に心が楽になります。単に同じ次元でお話できるだけでも、いや、話を聞いてもらうだけでも、こんなに楽になるものかと驚きさえします。

…でも一番楽になるのは、部屋一杯に散らばったおもちゃでこどもが好きなだけ遊んでも、自分で片付けなくても良いという安心感(?)みたいなもの。
はるははるで、そんなにたくさんのおもちゃで好きに遊べてご機嫌だし、私は私で話ができたこと&片付けなくても良いことでとても楽になる。

普段は散らばるおもちゃやクレヨンをいつもいつも自分ばかりが片付けて、なんだかシジュフォスの神話のような無益な労働の繰り返しのように思えてくることばかり。片付けているものに限って、はるは遊びたがって持っていってしまうし、片付けをゲーム仕立てにしても、だまされてはくれないのです。

だから、こんな施設がとってもありがたい。
日ごろ募った子育ての思いのたけを聞いてくれたりアドヴァイスしてくれたりするのもありがたい。

はるもご機嫌になるし、帰りには先日書いたようにカフェに寄ったりして、ふたりともとてもいい気分で帰れます。
さらには、いつもあまり食べないはるが、たくさん遊ぶせいなのか気分が変わるせいなのか、とてもよくごはんを食べてくれるようになります。
お弁当にしていったおにぎりも、ほっぺに米粒をいくつもつけて、おかわりしてくれる。

そんなわけでちょっとずつ、気持ちが楽になってきたのは、育児支援のおかげ。
行政ってありがたいと、ひさびさに思いました。

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May 03, 2006

やっぱり魚。

060426_13120001お友達が、近くのレンタルビデオ屋さんを教えてくれました。
近く、といっても一般には「遠い」部類に入るようで、他のひとたちはあまりここまで歩いてはいかないみたい。
ゆっくりお散歩しつつ歩いていくと、20~30分ほどかかるのです。
そしてここの住所は、もう藤沢市。

それでも今までレンタルできなかったので、嬉しい私達は結構こまめに通っているところ。
(きっとそのうちまた、出かけるのが億劫になるだろうけれど…)
一度に5本も6本も借りてきて、見ています。

近頃は家族それぞれ、観たいものが違うのです。
私はファンタジー系。
旦那さんはSF系。
そしてはるは…魚系。

ここでも魚なのです。
私がお目当ての作品を探しているうちに、はるは忽然と消えます。
でも、居場所はわかっているのです。
イルカやペンギン、クジラなどの魚系が特集されているコーナー。
ここから自分でDVDケースを持ってきて、私が手に持つかごにいれてくれたりもします。
時には機関車トーマスが入れられることもありますが(あとなぜか、「大統領の理髪師」という作品を嬉しそうに持ってきたことも…何が気に入ったのかな?今度観てみなくてはと思っているところです)、何度も繰り返し運んで来るのは、魚がたくさん泳いでいる美しい海のケースのもの。
借りてきても、魚のシーンは食い入るように見ています。

先日、そんなに魚が好きなのならと、ディズニーの「ファインディング・ニモ」を借りてきました。
その翌日はるは、自分の魚の図鑑を開き、青い魚(ドリー)とクマノミ(ニモ&パパ)を指差して旦那さんに教えていました。

言葉こそなかなか出ないけれど、はるは意外にいろんなこと、わかっているんだなぁと驚き。
この興味の芽、できるだけ伸ばしてあげようと思います。

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May 02, 2006

初舞台!

昨日、都美術館でのワークショップでトークをしてきました。
初めて大勢の人の前でお話をする機会。
GW中の平日午前中なんて、そんなに来る人もないだろうと思っていたのですが…30人以上の方々が聞きに来てくださいました。座席は満席、ほぼ全員がこれからプラド展をご覧になる方々。あるご婦人方にお伺いしたら、「聞いてからの方が(絵が)わかるかと思って」と仰っており、皆さん同じようなお考えだったようです。

今回私は、
プラドと真珠 ~絵画のうしろに流れる歴史と寓意~
というタイトルでお話しています。

今回のプラド展の展示作品には真珠が登場する絵がたくさんあり、その中で、絵画における真珠の寓意の歴史的変遷を辿ることができ、とても面白い。
そして何より、真珠はプラド美術館成立の影の功労者かもしれないのです。
真珠は新大陸発見でスペインに富をもたらしたもののひとつであり、おおきな財を成しました。その財は、プラド美術館の核である、スペイン王家の美術品コレクションにも投入されたはずなのです。

展示作品およそ6点ほどをピックアップしてのお話、自分自身が面白いと思ったことを人に伝えることの大変さを今回とても実感しました。表現者というのは、改めて、すごい。人前で話しをする仕事の人も、すごい。

会場にいらしてくださった方々は皆さんとても熱心に聞いてくださり、30分の時間、私の拙いお話もなんとか無事に終えることが出来ました。時折見える、聴衆の皆さんの頷きや小さなアクションにとても助けられ、話を続けることが出来たように思います。

もちろんこれはチラシを配布してくださったり、プロジェクター操作をしてくださったスタッフの方のご尽力あってこそ成しえたものでした。初めて話をする私への、ベテランスタッフの方々の励ましは、とても大きな心の糧となり支えとなり、とても貴重な体験となりました。

仙台から駆けつけてくれた友人や、招福開運のまねき猫もなかをもってきてくれた友人にも、彼女達がいてくれるということだけで励まされ、また、同じナビゲーターさんで、当日がお当番じゃないのに来てくださった方々にも大いに勇気付けられ、つくづく私は人に恵まれているなぁと感謝の気持ちで満たされました。

ひとまず、また明日、もう一度お話をします。

アートナビゲーター・ワークショップ 「プラド展をもっと楽しもう!」
<私が担当するお話>
5/3 14:00-14:30
「プラドと真珠 ~絵画のうしろに流れる歴史と寓意~」

※AMにも1級ナビゲーターさんによる素敵なお話が聞け、ゲームなども楽しめます(ゲームは事前申込必要!事務局にご一報ください)。お時間ございましたら、ぜひ遊びにいらしてください。

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May 01, 2006

スタバに、彼と。

060424_14000001育児相談の帰り道、鎌倉西口のスタバに、ふたりでいきました。
この日はお天気もよく、テラスガーデンの水面には八重桜の花びらが浮かんで、とても綺麗。
育児アドヴァイザーの方が「とっても気持ちいいわよ!」とオススメくださったのでランチも兼ねて寄ってみました。

私はアイスラテの大きいサイズと卵とハムのサンドイッチプレートを。
はるはオレンジジュースとブルーベリースコーンを。
一緒にカフェなんて初めてなのに割合に静かに過ごしてくれ、初めて食べるスコーンも、オレンジジュースも、なにもかも気に入ってくれたようでした。(サンドイッチプレートについていたポテトチップスの影響も大きかったかも)

ベビーカーのままで入れるし、店内はゆったりとしていて、大好きなボサノヴァのBGM、大きなテラスから見えるきらきらした水面や色とりどりの花に、なんだかほっとするひとときです。

060424_15190002初めての割りに彼は、割と堂に入った態度。
この年齢でゆうゆうと、くつろいでいるのにはちょっと驚き。
いっちょまえだねぇ、と言いながら、ほのぼの春の午後を楽しんできました。

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