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November 03, 2005

大正浪漫を追って。

夢二の話に引き続くとしたら、それは私にとって蕗谷虹児。
蕗谷虹児は竹久夢二の紹介で、挿絵画家となりました。
その妖艶な女性像に私は、ひとつ前の世代のイギリスの版画家オーブリー・ビアズリーを思い浮かべずにいられません。
ビアズリーも蕗谷虹児も、私の持っている美術史の教科書には、名前ばかりが見えるのみ。
むしろデザインの方に、その名を残しているのでしょうか。
ビアズリーの描く絵は、時に恐ろしいような美しさがあります。
その雰囲気をもう少し和らげたのが蕗谷虹児。

蕗谷虹児が描く美人は、それまでの夢二式美人とは違い、どこか現代的です。
知的で冷ややかな印象さえある女性。
儚く消えゆきそうな夢二美人とは対照的に、自分の人生は自分で切り開いていきそうな、強ささえ感じさせます。
夢二美人のはんなりした雰囲気も良いけれど、どちらかといえば私は虹児美人になにか共感めいた思いさえ抱くのでした。
それはフランスに渡り、パリのエスプリを身につけた虹児に、どこか憧れさえあるからなのかもしれません。

簡単に洋行できるようになった今、日本には虹児美人があふれているようにも、私には思えるのです。

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