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August 25, 2005

引越し初日、自然と闘う。

引っ越し初日、私を襲った最初の試練は、自然の脅威であった。
自然を前に、いかに人間は非力であるか。
この単純にして永遠の命題を、転居して改めて、見せつけられた気がする。

その自然とはーーー
蚊である。


実を言うと、上京してこのかた、蚊に食われたことがない。
都会には蚊もいないのかと最初は驚いたが、どうやら住まいが三階や四階だったので、単にそこまで飛んでこないだけらしかった。

その点、今度は一階。目の前は芝生である。
見た目が良いとの理由で選んだ部屋が、蚊の温床であると見抜く眼力は、私には無かった。

かくして入居後十分で十ヶ所を蚊の食糧にされることになる。
その後も蚊は無抵抗の私の柔肌を刺しまくった。夜中に痒くて目を覚ますほどの攻撃をも受けた。
ついには液体ムヒを握りしめて眠りにつき、かゆくなると寝ぼけ眼で患部に塗布した。

蚊というのは、理不尽である。
ここには三人がいるのに、他の二人はちっとも刺さないのだ。
私ひとりが人身御供となっているのである。
はるはまだしも、旦那さんもちょっとはつまんでみたらいいのに、食わず嫌いらしい。

義母が、「うまい血とまずい血がある」と言っていた。
義母もまた蚊に好かれる人で、義父は蚊に嫌われる人なのである。
義理の両親と私たち夫婦は同じ血液型の組み合わせなので、きっとそこに鍵があるに違いない。
そして、まだ血液検査をしていないはるも、きっと旦那さんと同じ血液型であるに違いない。


掻きすぎて膨れた傷跡に、液体ムヒがシミる夜なのであった。

(余談になるが、巷には蚊というゲームがあるらしい。蚊になって人間の攻撃を交わしながら血を吸いまくるゲームだ。今の私には私情が入りすぎてとてもできない。ゲーム機を叩き潰してしまうかもしれない。)

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