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August 16, 2005

地獄の釜の蓋が開く日。

お盆の最終日、それは地獄の釜の蓋が開く日だ、と教わりました。
誰にだったかなぁ…
でも確か、ひいおばあちゃんとか、おじいちゃんかおばあちゃんとか、そんな身近な年配のひとたちからだったように思います。

お盆でそれぞれのおうちに戻ってきていたご先祖さまたちが、天国に帰っていくのと同じように、地獄の鬼達もお盆にはこの世に出てきているのだそう。それが、最後の日になると、地獄の釜の蓋が開いて、その意思に関わらず吸い込まれるように戻っていくのだそうです。
それで、その時に、ひとりで戻るのは寂しいから、誰かを連れて行こうと画策している…と。
だから、最終日にお墓参りに行ったり、外出して遅くまで遊んでいると一緒に連れて行かれてしまうよ、と言われたものでした。

こども心にもぞっとして、この日はいつもより縮こまっていたのを思い出します。

何時の頃からか、そんなことにはあまり心を動かさないようになっていましたが、
実は私は数年前、連れて行かれそうになってしまったのです。

それは、八月ではなくて七月でしたが、海のそばに出かけた日。
大した道でもないのに車で事故にあい(自分からガードレールにぶつかっていきました)、
幸い怪我などはなかったものの、車は廃車になりました。
その日は旧暦のお盆の送りの日で、その地区のひとたちはいつもその時期に、
お盆をしていたらしいのです。

単なる若者の無謀運転だったかもしれません。
ただ、それだけで片付けるには、ちょっと嫌な符号がたくさんありました。

私が一人暮らししていた部屋は、市内でも有名な、お寺ばかりがある町でした。
それだけに普段はとても静かで居心地の良い、守られている町なのです。
が、事故の前日、家に来た物怖じしない後輩が怪談をし始めて、家のあちこちに嫌な感じが溜まり始め、私は怖くて仕方がないので実家にとまりに行ったほどでした。

そして何かが回り始めました。
友人の車で出かけるはずが、当日になって急に故障し、急遽私の車ででかけることになったのです。
忘れ物を取りに一度部屋に寄ったのも良くなかったのかもしれない。
出かけて、そこで事故を起こしました。
私が乗っていたオープンカーは、なんてことはないカーブの道でハンドルを切り損ね、ガードレールにぶつかり、その下をくぐって、横の道に約1mほど転落。車はそのとき、完全にオープンの状態でした。
後から聞いたら、そのガードレールに首を跳ね飛ばされてもおかしくなかった、とのこと。

私の怪我は、胸に1センチほどできた擦り傷のみ。それも、ちょっと赤くなった程度でした。
ご先祖様、神様、仏様、守護天使、なんでもいいけど本当に感謝!!!でした。
警察から帰るタクシーの中で、運転手さんから、その日がお盆の送りの日だということを聞かされました。
「お客さん、連れて行かれなくてよかったねぇ…」
背筋が凍ったのは言うまでもありません。

以来何となく毎年この日になると、こどもの頃のように、縮こまって過ごしています。
旧暦の日も、もちろん今の暦でも。
皆様も、どうぞお気をつけあれ…

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Comments

こんな話を書いた日、昼前に宮城県沖地震がありました。
私自身は数日前から今日という日が気になっていて、絶対外出しないように…と家族に言っていたのでした。こういうの、虫の知らせというのでしょうか。
(でもまぁ、たまたまだな。今までの経験からいうと)

幸い私のまわりの人たちはみな無事だったようで、安心しました。連れて行かれなくて、良かったね…。

実家では、二階にいた母が、立っていられないくらいの揺れを体験したそう。20数年前の宮城県沖地震を髣髴とさせたと言っていました。

被災地では怪我をなさった方も大勢出ているよう。皆さんのご健康と一日も早い回復、ご復興をお祈りしています。
新潟地震のときはずいぶん余震がありましたね。それによる被害も結構出ていたと思います。

皆さんのご無事を心からお祈りしています。

Posted by: zok | August 16, 2005 at 01:30 PM

そういえば、いつも言ってたよね。びっくり!
ふしぎな力がありますねー

予知夢(?)とか見れるようガンバって!

Posted by: めためた | August 17, 2005 at 12:34 AM

地震が、あったとのことで
心配していました。
皆様が、ご無事でよかったです。

でも、このお話、本当のような気が
します。
その時の事故も、ともかく守ってくださった
ご先祖さまに感謝です。
ほんとに、ほんとに、よかったです。

Posted by: fj | August 17, 2005 at 12:51 AM

ご心配いただきましてありがとうございます~。

背筋が凍る思いはもうしたくなくて、車の運転と怪談話を避けてはや5年です。
怪談話などしていると、あちらこちらから何かが溜まってきて怖くて仕方ないのですが、地獄の釜の蓋が開いているお盆ともなれば、さらに増幅…です。
(ちょっと意味合いは違うけど、ハロウィンてお盆に似てるのかな?化け物たちがやってきて施しか悪戯か、と迫る…)

もちろんお盆のみならず普段から私のまわりは怪談厳禁。

結婚したての夏、旦那さんの兄と弟が怪談めいたことを始めたときにこの話をして阻止して以来、私は彼らにオカルト女と呼ばわれています(笑)。

世間を賑わすジャパニーズホラー、私など予告も見られぬほど怖いのに、みんなよく見られる!
みんなすごいなぁ、と感心するばかりです。

何はともあれ今年も蓋は閉まりましたね。
皆様、どうぞ息災で。

Posted by: zok | August 17, 2005 at 09:12 AM

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